自己破産手続きの方法や流れが知りたい|期間から費用まで徹底解説

2018.06.21 更新

「自己破産の手続きって何から始めればいいの?」
「破産手続きの流れを知りたい」

自己破産の手続きは、資産があるまたは無いかで手続きの方法や期間が異なります。また、手続きの方法によっては自己破産の手続き申請から自己破産成立まで、最短3か月で終わらせることが可能です。

今回は、自己破産の手続きは何から始めるべきなのかと、全体的な手続きの流れについて解説していきます。

自己破産手続きについて聞いてみる

目次

自己破産手続きの流れに関する基本的な7ステップ

自己破産の流れ

【ステップ1】手続きの第一歩は弁護士に相談すること

手続きの第一歩は弁護士などに自己破産の手続きを依頼をすることです

自己破産は自分で手続きできますが、実際に手続きを素人がおこなうには難しく9割以上の人が弁護士(司法書士)に依頼しています。

まず、電話相談やメール相談などで弁護士と面談するかどうかを決めます

面談する際は、手元にある借金や収入を確認できる資料を持参します。実際の借金額がわからない場合は、債権者(金融業者などお金を貸している人)の一覧だけでも用意しておくといいでしょう。

面談で自己破産すべきかどうかのアドバイスを受け、最終的に、自己破産による解決が望ましいとなれば、着手金を支払って代理人として手続きしてもらう契約を結びます。

ちなみに着手金は20〜40万円が目安ですが、分割払いに応じてくれる弁護士事務所もあります。

自己破産手続きを弁護士に依頼するメリットはこちらをご覧ください。

【ステップ2】受任通知で取り立てがストップ

依頼を受けた弁護士は、すぐに債権者に対して「受任通知」を送付します。

受任通知を送ると債権者からの取り立てがストップします。

弁護士が受任通知を送るとこれ以降、債権者は取り立てや請求ができなくなります。実質この時点で返済の必要がなくなります。そのため、取り立ての電話からも解放されますし、これまで返済に充てていたお金を弁護士費用の捻出も可能です。債権者からの取り立てへの焦りは軽減されることでしょう。

【ステップ3】申立に必要な書類を作成する

裁判所に自己破産を申立するには膨大な書類が必要となります。

弁護士に依頼すれば、自己破産に関する書類はすべて集めてくれるので、債務者は用意された資料に必要事項を書くだけで済みます。

免責許可申立書 自己破産を申し立てる書面
陳述書 破産に至る事情を証明する書面
債権者一覧 債務に関する書面
資産目録 財産に関する書面
給与明細書・源泉徴収票 収入に関する書面

ここに掲載したものは、一般に必要とされている書類や資料です。

その他にも、住居に関する書面や退職所得に関する書面なども必要です。

自己破産に必要な書類の詳細はこちらをご覧ください。

【ステップ4】自己破産手続きの申し立て

申立に必要な書類が揃ったら、自宅を管轄している地方裁判所に提出し、自己破産の申立をします。提出は弁護士に依頼することも可能です。

その際は申立書に貼る収入印紙代(約1,500円)が必要となります。

裁判所の破産審尋とは?

自己破産の申立をすると、1ヶ月後ぐらいに裁判所からの呼び出しがあり、担当裁判官から申立の事情などについて質問されます。これを「破産審尋」といいます。

具体的には「どうして借金をしたのか?」や「なぜ返済できなくなったのか?」など、提出した書類に沿った内容について質問を受けます。

所要時間は長くても30分程度ですが、裁判所で証言することはかなり緊張します。事前に弁護士とシミュレーションしておくといいでしょう。

弁護士に依頼していれば「即日面接」になる場合も

東京地方裁判所など一部の裁判所では、「即日面接」制度を採用している場合があります

これは、弁護士を代理人にしている場合に限って、その日のうちに裁判官と弁護士が面接し、破産手続き開始の決定をするというものです。

この場合、破産審尋はなされないため、本人が裁判所に行く必要がなくなります。

【ステップ5】破産手続き開始の決定

破産審尋から約1週間後、裁判所から「破産手続開始の決定」が通知されます
ここで申立人は破産人となり、官報に掲載されます。

また、破産手続開始の決定と同時に、「同時廃止事件」になるか「管財事件」になるのかの判断もなされます

この時点ではまだ、借金の支払い義務から解放されているわけではありません。ここから「免責許可の手続き」を経て、ようやく借金から解放されることになります。

【ステップ6】裁判所で免責審尋を行う

免責が許可される前に再び裁判所から呼び出され、面談を行います。これを「免責審尋」と言います。

ここまでの手続きで、誤りや不明点があると質問を受けることがありますが、通常は形式的な確認のみです。もちろん弁護士を代理人にしている場合は同席してくれます。

【ステップ7】免責が許可されて借金から解放

免責審尋から2週間前後で免責許可の決定がなされ、これですべての借金から解放されます

ただしここまでの手続きで財産隠しやウソの証言、書類などに不備がある場合は免責が許可されないケースもありますが、破産者の約95%が免責を許可されています

免責許可の決定から2週間後ぐらいに再び官報に掲載されます。自己破産の手続き中は計2回官報に掲載されることになりますが、官報は一部の職業(金融業者など)だけが見るものなので、周囲にバレる可能性は極めて低いです。

免責成立までの期間が変わる「同時廃止」と「管財事件」

自己破産の手続きにかかる期間は一回目の裁判所に呼ばれた後の「同時廃止事件」か「管財事件」かの決定で3か月ほど異なります。

初めての言葉で聞き慣れないと思いますので、まずは同時廃止事件から詳しく解説していきます。

自己破産手続きは2種類ある!「同時廃止」と「管財事件」

自己破産の手続きには、「同時廃止」と「管財事件」の2種類があります

同時廃止または管財事件かは、「破産者に一定の財産があるかないか」決まります。ここでいう、「一定の財産」とは、裁判所によって多少判断は異なりますが「20万円以上の価値があるもの」となります。

また、同時廃止と管財事件では、自己破産手続きの流れやかかる費用、期間も異なります。

それぞれ、どのように異なるのか細かく見ていきましょう。

同時廃止|破産手続き開始とともに自己破産成立

自己破産の同時廃止の説明

同時廃止事件とは、自己破産の申し立てした本人に一定以上の財産がない場合の手続きです。

裁判所から派遣される売却できる財産がないため、手続きも簡単です。 自己破産を申し立てる人の多くは、返済に追われて大きな財産を所有していない方が多いため、同時廃止事件となることが考えられます。

同時廃止事件は、弁護士に依頼してから免責が決定するまで早ければ3ヶ月程度で終わります。そこまでスピーディーではない場合でも、4ヶ月から半年程度で片付くことが多いとされています。

管財事件|同時廃止よりも手続きが複雑かつ時間がかかる

自己破産の管財事件の説明

一方で、ある程度の財産を所有しているケースは管財事件(少額管財)となります。また、管財事件となった場合の手続きの流れは、同時廃止よりも複雑になります。

財産の調査や換価(財産などを金銭に換えること)にどの程度の期間が必要になるかは、事件ごとの事情で大きく変わります。早ければ半年程度で終わるものの、1年以上かかるケースもあります。

弁護士に依頼している場合は、「少額管財」という手続きで管財事件よりもスピーディー(約3カ月〜6カ月)に行う裁判所もあります

同時廃止と管財事件(少額管財)では費用も異なる

管財事件になると、手続き内容が複雑になり期間も長くなることから、費用も多くかかります。

  • 同時廃止:30万円
  • 通常管財:70万円
  • 少額管財:50万円

上記の金額は、あくまでも一般的な目安です。費用は弁護士が自由に決定するため、事務所によってかなり差があることも珍しくありません

ですので詳細については、各事務所での相談のときに確認しておきましょう。その前に自分の費用がいくらなのか気になる方は、こちらの記事にある自己破産診断をご利用ください。

自己破産手続きに困ったら…弁護士に相談

自己破産で免責を得るためには、裁判所の許可が必要なため、法律の知識が必要不可欠です。

独学で勉強して書類の作成から、裁判所や債権者とのやりとりをすることは法的に問題はありません。しかしそこでトラブルを起こしてしまうと免責が得られないこともあり得ます。法律のプロである弁護士に依頼すれば、こうしたトラブルに遭うケースもなく、スムーズに手続きをすることができます。

ここまでも紹介してきたように自己破産の手続きを弁護士に依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 確実に必要書類を作成してくれる
  • 免責がスムーズに得られる
  • 債権者からの取り立てが止まる(受任通知)
  • 少額管財に持ち込み費用や期間を少なくできる(管財事件の場合)

自己破産を検討している人にとって、弁護士費用を用意することは困難です。

しかし、受任通知で早めに取り立てがストップしたり、少額管財に持ち込むことで、トータルの費用が抑えられるというメリットもあります。

弁護士事務所によっては、「相談料無料」や「分割払い可能」といった事務所も数多くありますので、まずは弁護士に相談することをおすすめします

借金問題に強い弁護士事務所の詳細を見る

【コラム①】自己破産の手続き中に注意すべき生活への影響

自己破産の手続き中は、生活に一定の制限がありそれを破ってしまうと免責が得られないケースもあるため、注意すべきこともあります

ここでは確実に免責を得るために自己破産の手続き中に注意すべきことについて紹介していきます。

自己破産手続き中は一部の職業に就けなくなる自己破産による生活への影響を考える

破産手続開始決定を受けることで破産者となり、一部の職業に就けなくなります

破産者が就くことができない職業は、弁護士や司法書士などの法律系や法律周辺系士業と呼ばれる資格職業が多く、その他には生命保険募集人などの特定保険募集人、警備員などがあります。

ただし、免責を得るなどして復権すれば破産者ではなくなるため、これらの資格制限もその時点で解除です。

自己破産の手続き中の結婚はバレずにできる

自己破産の手続き中でも、結婚をすることができます

結婚は両者の合意があれば自由に行えるものです。また、結婚相手に自己破産をしたことがバレることはほぼありません。

ただし、結婚後に裁判所からの送達文書や弁護士事務所(法律事務所)とのやり取りなどから発覚する可能性はあります。

代理人である弁護士にお願いすれば関係書類を自宅へ送付されないようにすることが可能です。

自己破産の手続き中でも引越しはできる

引っ越しの場合も同じで、住居に関する制限はつかないので、自由に引っ越すことが可能です。

しかし、「管財事件」の場合は、引っ越しをするために裁判所の許可が必要となるので注意が必要です。許可さえ下りれば、自由に引っ越すことができます。

自己破産手続き中のデメリットについてはこちら

【コラム②】自分で自己破産の手続きってできる?

自己破産手続きを弁護士に依頼せず、個人で行うことは可能です。

個人で自己破産の手続きを行う場合、弁護士に依頼するよりも費用を抑えることできますが、弁護士が代理で行ってくれるものを全て自分で請け負わなくてはならず、面倒が増えるでしょう。

書類に少しでも不備があれば受理されなかったり、破産申立書をもらいに行くだけでも半日かかったりすることがあり、手間がかかります。また、債権者への連絡も自分で行わなければなりません。 弁護士に依頼した場合は、書類の作成や債権者の連絡もすべて弁護士が代行してくれます。

自己破産を自分で行う場合は、「費用が安くなる」というメリットがありますが、同時に「手間がかかる」「取り立てを停止するまで時間がかかる」といったデメリットがあることを頭にいれておきましょう。

まとめ

自己破産の手続きは下記の7ステップで行われます

  • 【ステップ1】弁護士に相談する
  • 【ステップ2】受任通知で取り立てをストップ
  • 【ステップ3】申立に必要な書類を作成する
  • 【ステップ4】自己破産手続きの申し立て
  • 【ステップ5】破産手続き開始の決定
  • 【ステップ6】裁判所で免責審尋を行う
  • 【ステップ7】免責が許可されて借金から解放

まずは手続きについて弁護士に気軽に電話で無料相談をしてみましょう。

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