消費税増税前にやっておきたい、知っておきたい6つのこと

2019.09.27 更新

10月からの増税を踏まえ、まず買っておきたいと考えるのはなんでしょうか?

住宅や自動車等、価格の大きいものを思い浮かべる方、もしくは生活必需品のまとめ買いを検討する方が多いかもしれません。

しかし、増税による消費者の負担を減らすべく、様々な補助が予定されているのをご存知でしょうか。場合によっては増税後に買うほうがお得なケースも考えられます。

検討している大物買いやまとめ買いが本当にお得かどうか、購入前にチェックしてみましょう。

軽減税率の対象をチェック

まず、今回の増税において大きなトピックである軽減税率について確認しましょう。

基本的には、飲食料品と新聞のみが軽減税率の対象という考え方です。

しかし、商品によっては細かく分かれている部分があるため注意が必要です。

例えば酒類、医薬品、医薬部外品(栄養ドリンクの一部も含む)については軽減税率の対象外です。

逆に、医薬品・医薬部外品とみなされない健康食品やサプリメント等は8%の据え置きとなるため、買いだめする必要はないことにご注意ください。

住宅購入はケースバイケース

人生においての大きな買い物で、最も高額なものとして挙げられるのは住宅でしょう。

土地は消費税の対象ではありませんが、建物に対しては増税の影響を受けることになります。

例えば5000万円の家を建てる場合、単純に計算すると2%の差が100万円の差となります。そのため、今回の増税でかなり大きな差額が出るのではないかと考えられがちです。

しかし、増税以降の購入のみに適用される優遇制度があることはご存知でしょうか。ここではメリットも含め、2つご紹介させていただきます。

住宅ローン控除期間の延長

10%の消費税が適用される段階で住宅を購入した場合、住宅ローン控除期間が10年から13年に3年間延長されます。 10年目までは通常と同じく所得税より10%の金額が控除されます。

加えて、11年目〜13年目については

・年末の借入残高の1%
・建物価格(税抜)の2%÷3年間

のいずれか少ない額が控除されるようになります。

すまい給付金の拡充

すまい給付金について、対象者と給付額が拡大される予定です。

8%時の購入に対しては対象となる方の収入が「510万円以下」ですが、10%時の購入については「775万円以下」と、対象者が大きく拡大されます。

給付額についても、8%時は最大30万円のところ、10%時の購入については最大50万円になります。

住宅ローンの借入金額や所得にもよりますが、3年分プラスされる控除額や給付金の合計額のほうが、消費税による差額より大きくなる可能性があるのです。

増税前の金額試算に加え、増税後に拡充される控除制度を利用した場合での試算をして、必ず比較検討しましょう。

自動車税の減税「環境性能割」とは?

自動車についても、増税にともなう税制の変更があります。

増税以降に初回新規登録を受けた自家乗用車から、自動車税の税率が引き下げられます。引き下げ額は排気量ごとに異なりますが、すべての排気量の車に対し、保有期間すべて減税となります。

また、自動車取得税が廃止され、代わりに環境性能割が導入されます。燃費性能によって税率が変わる制度です。性能ごとの税率詳細については総務省のホームページで確認することができます。

まずは購入を検討している車の性能や排気量を確認してみましょう。そして、住宅と同じく税制変更を加味した上で、増税前後のどちらも試算してみることがポイントです。

自由診療費

インプラント治療等の審美歯科関連、美容整形等の保険対象外の診療についてです。自由診療には消費税がかかります。

治療内容によっては高額になるケースがあるため、2%の違いが大きな金額の差になることが考えられます。

こちらについては税制上の変更点や優遇措置はないため、検討されている方については増税前に契約することを考えてもよいでしょう。

日用品の安易な「まとめ買い」はNG

増税前に、日用品のまとめ買いを考える方もいらっしゃるかと思います。特にトイレットペーパーや洗剤等の消耗品については買いだめされる傾向にあります。

ただし、過去の増税時を思い出してみると、日用品を取り扱うスーパーマーケット等では、増税後にセールが行われていた覚えはありませんか?

「増税還元セール」と銘打ってセールを行うことは禁じられていますが、今回も何かしらのセールが行われる可能性は大いに考えられます。

また増税後には、対象店舗でキャッシュレス決済を利用して買い物をすると5%(一部商品は2%)がポイント還元される制度が予定されています。

すでに経済産業省から実施が発表されており、多くの店舗に受け入れられています。増税率より高い還元率が期待できるのです。

スマホのアプリを利用しての支払い以外にも、クレジットカードや交通ICカードでの支払い等も対象となるため、多くの方が利用しやすい制度といえます。

増税後もお得に生活していくために、今までキャッシュレス決済に馴染みのない方も、お手元に利用できるアイテムがないか確認しておきましょう。

まとめ買いした商品は自宅で保管するため買える量に限りがあり、節約できる金額が大きくなりにくいことや、増税後にもセールやポイント還元での買い物ができることを考えると、増税前に慌ててまとめ買いするメリットはあまり大きくないといえるでしょう。

むしろ、まとめ買いについてはデメリットもあります。必要ないものまでなんとなく買ってしまう無駄遣いや、買いだめして在庫が増えたことでつい消費量が増えてしまう可能性が考えられます。

例えば酒類は、まとめ買いすることでの消費量への影響が大きいのではないでしょうか。

もしまとめ買いを検討されるのであれば、消費量が変わらないもの、日用品の中でも利用頻度が高いものから優先して購入するのが、失敗しないコツではないかと考えます。

手持ち現金の圧迫に注意!その他の高額商品

家電、ゴルフクラブ等の趣味用品、宝飾品等について、増税前の購入を検討されている方もいらっしゃるかもしれません。

商品やブランド力等で異なりますが、こちらは増税前の購入もひとつの手段といえます。例えば白物家電等については増税後にセールが行われる可能性がありますが、宝飾品ブランド品等は値下げされにくい傾向にあります。

ただし、ここで気をつけておきたいのが、増税というキャッチフレーズに影響されて今すぐに必要のないものまで購入してしまうことです。

気になっていた商品を増税前に駆け込み購入すること自体は悪いとは言えませんが、積み重なると大きな出費になります。

例えばクレジットカードで購入した場合、後々精算が追いつかなくなり分割支払いにして手数料がかかってしまっては意味がありません。

古くなって性能上問題のある製品の買い替え、結婚が決まったご夫婦のリング等、もともと出費の予定があるものを優先的に購入し、自身の嗜好で買うものについては慎重に決断しましょう。

無計画な出費はご自身の家計を圧迫する原因にもなりますのでご注意ください。

まとめ

増税前後で変わる制度や利用できる制度をよく確認し、正確な試算で比較することが大切です。

まとめ買いについても、ご自身が想像するほどのメリットが得られるか、よく考えて判断いただければと思います。キャッシュレス決済をはじめとする、増税後に利用できる制度への備えもぜひご検討ください。

そして最も大切なことは「焦って買い物をしないこと」です。

もちろん増税時に限った話ではありませんが、特に増税にまつわる煽り文句が活発になるこの時期は、本当に必要な出費なのか見極めることを意識していきましょう。

執筆者情報

和島 由佳(わじま・ゆか)
FPサテライト株式会社ファイナンシャルプランナー

大学卒業後、証券会社に5年間勤務し、お客様応対や事務に従事。よりお客様の人生に寄り添い、得た知識を共有できる仕事をしたいと考え、CFP合格を機にファイナンシャルプランナーとして活動している。

ホームページhttps://fpsatellite.co.jp/

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