知っておきたい!災害に備える保険とは!?

2019.11.14 更新

年々、異常気象の影響からか、世界各地で多くの災害が発生しています。そしてこの災害は私たちが住む日本においても例外ではありません。

ご存知の通り、今や日本は地震だけでなく、台風や暴風雨、増水被害等が数多く発生し、被害状況が報告されています。私たちは災害について知っているつもりであっても、万が一のときにどのように備えるべきかまでは深く考える機会がありませんでした。

災害に備える方法はいくつかありますが、今回は保険という観点から、万が一被害に遭ってしまったときに備えるための保険について、考えてみたいと思います。

災害に備えられるのは損害保険のみ!?

日本人は保険に慣れ親しんでいる国民ではあると思いますが、その意味するところは、いわゆる生命保険。
亡くなったときに貰える保険金はいくらか? 入院したときには1日いくら給付金が受け取れるのか? に注目している人がほとんどです。

その一方で損害保険というと、まっさきに思い浮かべるのが自動車保険なのではないでしょうか?
火災保険や地震保険にも加入している人もいますが「住宅ローンを組んだから加入しただけ」、「地震保険の保険料は高いから」などと、加入をためらう人は少なくありません。

そして実際の家計相談の現場でも、損害保険は後回しにされがちです。家計を節約するために損害保険の補償額を削る、解約するという方が多いのです。
保険の見直しの場面においては、ほぼ生命保険のみの見直しであり、損害保険まで見直しするという人は極少数と言っても過言ではないでしょう。

そもそも生命保険は身体、健康等、人を対象とした保険であり、損害保険はモノに対する保険です。
まったく別のこと・モノが対象となっていますので、どちらも私たちの生活には欠かせない保障・補償であるということを忘れてはなりません。
そして近年、多く発生している災害には損害保険で備えなければならないことを充分に理解する必要があります。

種類と保障内容を知っておこう

損害保険ではさまざまなモノを補償していますが、ここでは災害に備える保険に絞って見ていきましょう。

雨や風による被害に備える保険は、火災保険です。
火災保険と言うと、火事を補償するのみと考えている人が少なくないのですが、建物を守るための保険という位置付けにあるのが火災保険なのです。

また火災保険の場合、建物のみの補償と建物+家財の補償があります。
建物のみの補償は一般的な火災保険でカバーされますが家財保険は別途申し込みが必要です。注意して下さい。

それでは火災保険によってどのような災害が補償の対象になるのか、具体的な内容を知っておきましょう。

台風や竜巻による被害

台風・竜巻等が原因で発生した強風等により屋根瓦が破損した場合や、強風により飛来物等、飛んできたものが家を直撃して壁が破損してしまった場合が建物の補償対象です。

家財の対象となるのは、台風・竜巻が原因で発生した強風等により、窓ガラスが割れ、風雨が入ってしまい家電製品等が壊れてしまった等が家財の補償対象です。
ただし、窓を閉め忘れてしまったために損害が発生してしまったときには、補償の対象外となっています。

雪災・ひょう災による被害

大雪等で屋根瓦が崩れてしまった、天井が破損した場合や屋根から落下した雪が原因で給湯器が壊れてしまった場合等が建物の補償対象です。

家財の対象となるのは、雪崩によって家が壊れた・窓が割れて雪が室内に入ってきたことにより家電製品等が壊れてしまった等が補償の対象となりますが、窓の締め忘れは補償対象外です。

落雷による被害

雷が自宅の屋根に落ちてしまったことが原因で屋根に穴があいてしまった、壁が吹き飛んでしまったときや、雷が原因で建物が燃えてしまった場合等は建物の補償対象です。

家財の対象となるのは、落雷が原因で火災になって家財が燃えてしまった、自宅に雷が落ちてしまい、家電製品等が壊れてしまった等が補償の対象となります。

洪水や収入豪雨、土砂崩れによる被害

大雨や集中豪雨の原因による土砂崩れが起き、建物が全損になってしまった場合や河川が氾濫し床上浸水の被害にあった場合等は建物の補償対象です。

家財の対象となるのは、大雨や集中豪雨が原因で床上浸水が発生し、家電製品や家具等が故障して使えなくなってしまった等が補償の対象となります。

ここに掲げたのは一例に過ぎません。火災保険が補償するのは、あくまでも災害が原因で起こった被害の部分のみ。
万が一、災害に遭ってしまったときには、できるだけ早く加入している保険会社に連絡して、どのようにすれば良いのか、してはいけないことは何かの指示を仰ぐようにしましょう。

地震保険は火災保険のオプション扱い

続いて地震保険の内容についてです。
地震保険は、火災保険に上乗せして加入する補償です。
たまに「地震保険のみ加入したい」と言う人がいるのですが、地震保険は火災保険のオプションという位置づけのため、火災保険に加入することなく地震保険のみ加入することはできません。家財保険も同じです。

地震保険はその名の通り、地震によって損害を被った損害を補償する保険です。
具体的には地震が発生したことにより建物が倒壊した、火災が発生してしまい建物および家財が焼失した、津波で建物が流されてしまった、土砂崩れで建物が埋まってしまった等。
全て地震が起因による損害となります。その他には火山の噴火によって建物が壊れてしまった場合等も含みます。

これらの被害を被ったときには、建物または家財がどれくらいの損害を被ったのかによって、保険金が変わります。一律ではありませんので注意して下さい。

~地震保険の支払いについて~

損害程度 支払われる保険金額
全損 地震保険金額の100%
大半損 地震保険金額の60%
小半損 地震保険金額の30%
一部損 地震保険金額の5%

※保険金は時価額が限度になる
※損害の割合は細かく決まっているので事前に確認しておくことが大切

正しく保険に加入して保険金を請求する

「4人家族だからこれくらいの補償金額で良い」、「古い家だから万が一のときを考えて高額な補償を得よう」等と考えて保険に加入する人がいますが、加入するには一定のルールがあります。
ルールに従っていない場合には必要な補償が受けられないことがありますので注意して下さい。

保険価額について

保険の価額には、「新価」と「時価」があり、「新価」は新たに同様なものを建てる・購入するのに必要な金額のことで「時価」は建物や物の現在の価値のことを言います。

火災保険や地震保険に加入するときには、この新価もしくは時価のいずれかの価額を受け取ることを想定して加入することになります。
当然のことながら新築を建てるだけの保険金が入る新価の方が保険料は高くなります。

一方、時価で契約した場合は新価よりも保険料は安くなりますが、新たに同等の家を建てるには、不足分を自分で準備しなくてはなりません。

過不足なく保険金を受け取るには、適正な価格で加入しなければなりません。
たとえば新価よりも低く保険金額を設定している場合には一部保険と言って、一部しか支払われません。
反対に新価よりも高く保険金額を設定している場合には超過保険と言って、新価を超える分の保険金は支払われませんので、その分の保険料は無駄になります。

保険に加入するときには、必ず新価(時価)と保険金額同一にする必要があります。これを全部保険と言います。
加入するときには自己で判断することなく、必ず、保険会社の担当者に査定してもらい、適正な金額で加入するようにしましょう。

イザというときに備えることも忘れずに

災害はいつ、どのように襲ってくるのか誰にも分かりません。保険に加入して補償を備えると共に非常持ち出し袋を準備する、家族で災害時に避難する際のルールを決めておくことが大切です。
避難場所、連絡の取り方等、日頃から準備しておき、イザというときに慌てることなく、自分の命を自分で守れるような対策も忘れないで下さいね。

■執筆者情報

飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
金融機関勤務を経て1996年にFP資格を取得。
どの金融機関にも属さない独立系FPとして活動中。
得意分野は金融・保険情報で、各種相談業務やセミナー講師、執筆活動など行う。
海外移住に関する相談にも対応。

ホームページ:https://paradisewave.jimdo.com/

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