債務整理の相談先はどこにすればいい?手続きの始め方や相談後の流れ

2019.04.19 更新

借金の返済が難しくなって債務整理を本格的に検討したものの、「誰に相談すべきかわからない」「どう始めたらいいかわからない」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

債務整理を始めるにあたって必要な第一歩は、「適切な専門家へ相談すること」です

借金問題の相談先には法律事務所や司法書士事務所などがありますが、公的機関でも対応しており、費用をかけずに相談することもできます。

今回は、気軽に債務整理について相談できる無料の窓口や相談後の流れなどについてご説明します。

目次

債務整理の相談が可能な機関4つ

債務整理に関して、無料で相談が可能な機関には、以下のような選択肢があります。

  1. 弁護士事務所
  2. 司法書士事務所
  3. 日本司法支援センター(法テラス)
  4. 日本クレジットカウンセリング協会

債務整理業務を専門的に扱っているのは、弁護士事務所や司法書士事務所です。

しかし、初めて法律の専門家に助けを借りる場合、「どの事務所を選んだらよいのかわからない」「そもそも相談方法がわからない」という状況の方も多いでしょう。

いきなり法律事務所に相談に行くのはハードルが高い」と感じるなら、まず公的機関で相談してみるというのもひとつの手です。

相談だけであれば無料ですので、債務整理を行うか迷っている段階の方や、どこにどのように相談したらよいか知りたいという方に向いています。

このように、債務整理の相談ができる場所はいくつかあります。次の項では、それぞれの特徴や相談方法について詳しく解説していきます。

督促を今すぐに止めたい場合は?
弁護士や司法書士は債務整理に着手した時点で債務者に「受任通知」を行い、それによって債務の督促や支払いを即ストップさせることができます。最短でその日のうちに督促が行われなくなる、というのは大きなメリットでしょう。

法律の専門家・弁護士や司法書士の選び方

債務整理の相談をすれば公的機関でもしっかり力になってくれますが、実際に債務整理を進めていくのは弁護士や司法書士です。そのため弁護士選びや司法書士選びが非常に重要です。選ぶ際には、次のようなポイントをチェックしましょう。

・債務整理をメインに扱っている

弁護士や司法書士の業務範囲は幅広く、それぞれに専門とする分野を持っています。債務整理では債権者との交渉が必要な場合もあります。

したがって、「どの専門家に依頼しても同じ結果」にはなりません。債務整理をメインに扱っている専門家であれは、豊富な経験や実績を活かして、あなたに有利な条件を引き出せるでしょう。

・手続きの流れや費用について事前に説明がある

債務整理の手続きや負担する費用に不安がある方も多いでしょう。

特に費用は、相談先によって大きく異なります。事前に手続きの流れや費用の内訳についてきちんと説明してくれる専門家なら、安心して任せること一括請求や差し押さえ予告通知が届いた場合などすぐにでも借金問題を解決したい場合には、弁護士や司法書士へ直接相談しましょう

・実績がWebサイトに記載されている

Webサイトに実績が多く記載されている法律事務所は、債務整理が得意分野であると判断できます。複数の弁護士・司法書士事務所のサイトを見ながら、過去にどれくらい借金問題を解決してきた事務所なのかチェックしてみましょう。

・「相談無料」「24時間受付」など融通がきく

法律事務所が「初回相談無料」や「メールでの受付が可能」といったサービスを用意しているかなど、債務者の立場になって対応してくれるかどうかの目安となるでしょう。特に、早急に借金問題を解決したい場合は確認しておきたいポイントです。

※弁護士と司法書士の違いについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

公共機関でも借金や債務整理の相談が可能

借金に関する相談は、公的機関でも無料で受け付けています。相談できる公的機関はいくつかあります。

しかし以下の相談先では条件によって手続き費用をかけずに債務整理が行える場合もあります。手続き費用が気になる方は検討してみてください。

ただし、弁護士や司法書士の事務所とは異なり、土日や深夜なども相談を受け付けているわけではありません。また、自己破産など選択する債務整理の方法によっては弁護士を紹介してくれますが、自分で弁護士を選べないのは難点です

・日本司法支援センター(法テラス)

法務省所管の法律問題に関するさまざまな情報提供を行っている機関で、法制度や相談窓口の紹介を行っています。電話やメールのほか、全国の窓口でも相談を受付ています。

相談者の収入や資産が一定額以下である場合、無料の法律相談対応や弁護士費用・司法書士費用の一時立て替えといった援助も受けられます。

受付時間 サポートダイヤル
平日:9:00~21:00/土曜:9:00~17:00
(祝日・年末年始を除く)
利用条件 無料法律相談を受ける場合
・法テラスが基準とする収入を下回っている
・法テラスが定める民事法律扶助の趣旨に沿っている
料金 <利用料> 無料
<通話料> 固定電話からは全国一律3分8.5円

※法テラスについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

・日本クレジットカウンセリング協会

消費者保護の立場から、借金問題に関して電話や窓口で無料相談を受け付けています。

法テラスほど窓口は多くありませんが、無料で任意整理の案内まで行っているので、債務整理にかかる費用に不安がある場合にはおすすめの相談先です

受付時間 多重債務ほっとライン
平日:10:00~12:40、14:00~16:40
(祝日・年末年始を除く)
利用条件 無料法律相談を受ける場合
・法テラスが基準とする収入を下回っている
・法テラスが定める民事法律扶助の趣旨に沿っている
料金 <利用料> 無料
<通話料> 固定電話からは全国一律3分8.5円

債務整理の手続きの始め方と相談後の流れ

では実際に債務整理の手続きはどのように始め、進めていくのかを、費用の内訳とあわせてご説明します。

1.電話やメールでの相談

まず、専門家や相談機関に、現在の借金状況や収入から選択肢としてどのような債務整理方法があるのかを提案してもらいます。

通常、専門家へ相談すると費用がかかりますが、債務整理に関する相談は初回無料で受け付けているところもあります

2.弁護士や司法書士との面談~必要書類の記載

相談の結果、債務整理の意向が固まったら、弁護士や司法書士と面談をして債務整理の委任契約を行います。このときに着手金も支払います。

弁護士に依頼した場合の着手金の目安 ※事務所によって異なります。

・任意整理:(債権者1件につき)5万円程度
・個人再生:50万円程度
・自己破産:30万円程度

3.受任通知の送付

弁護士や司法書士は債務整理に着手する際、債務者(お金を借りている人)に対して「受任通知」を送付します。

受任通知は、弁護士や司法書士が代理人となって「これから債務整理を行います」と債権者(お金を貸している人)に通知する書面です。

弁護士や司法書士から債権者に受任通知が発送されると、債権者は債務者に対して取り立てや督促などができなくなります
また、債務整理の手続きが終了するまでの間、借金の返済を中断することも可能です。

督促などの精神的なストレスからも解放されますし、生活を立て直すためのお金を貯めることができるため、受任通知は大きなメリットといえるでしょう。

4.債務整理手続き

債務整理の手続きは、多くを専門家に任せることができるため、債務者(依頼者)が自ら行う作業は、手続きに必要な書類を作成する程度と考えていいでしょう。

また「任意整理」「個人再生」「自己破産」のどの手続きを選択するかによって、その後の流れは異なります。

任意整理の場合

任意整理の場合は弁護士や司法書士が債権者と直接交渉して返済額が決められ、手続き完了です。
なお、司法書士が任意整理業務を請け負えるのは「個別の債権ごとの金額が140万円以下の場合」のみですので覚えておきましょう。

個人再生・自己破産の場合

個人再生と自己破産は裁判所を介した手続きとなります。裁判所に提出する書類はもちろん、裁判所や債権者とのやり取りが必要なため、手続きには専門家のサポートが必要不可欠です。

ただし司法書士は書類の作成は可能ですが、裁判所や債権者とのやりとりはできない場合もあります。すべての手続きを依頼できるのは代理人の権限がある弁護士です。

また、申し立て時に予納金・収入印紙・切手代などの裁判所費用を支払う必要があるので準備しておきましょう。

裁判所費用の目安 ※裁判所によって多少異なります。

個人再生:約30万円
自己破産:約3~20万円 ※所有している財産が高額・多数であればその分費用は高くなります。

5.返済開始

任意整理や個人再生では、債務整理手続きの完了後、再び債権者への返済開始となります。
また債務整理の手続きが終わると弁護士や司法書士への報酬が発生します。

「債権者への返済」と「弁護士への報酬」の両者を支払うことが難しい場合は、弁護士や司法書士への報酬の支払いが済んでから債権者への返済を開始するよう、調整してくれる場合もありますので安心してください。

弁護士への報酬金の目安 ※事務所によって異なります。

任意整理:債権者1件につき2万円程度+(元金が減額された場合)減額分の10%程度
個人再生・自己破産:10万円

債務整理は法的な手続きで弁護士などの専門家のサポートが必要で、場合によっては裁判所を介することもあります。そのため、どれだけ借金返済に困っていても、なかなか決断に踏み切れないという人もいるかもしれません。

債務整理の相談は全国の公的機関でも受け付けていますし、弁護士・司法書士でも無料で応じてくれる事務所も多くあります。

また債務整理には費用も発生しますが、弁護士・司法書士事務所の多くは後払いや分割払いにも対応していますし、受任通知によって返済を一時的に止めることも可能です。

どの機関であれ、あなたが最良の選択ができるための提案をしてくれるはず。借金の返済が苦しくなったら、公的機関や弁護士や司法書士などの専門家に相談してみましょう。

相談の前に!債務整理Q&A

適切な相手に債務整理の相談をしたいものの、不安でなかなか踏み出せないという方も多いでしょう。こちらでは、債務整理のよくある疑問にお答えします。

債務整理の費用はいつ発生する?
依頼する弁護士や司法書士によって異なりますが、契約を締結したときに「着手金」、手続きが終了した際に「報酬」が発生する流れが一般的です。すぐに費用の準備が難しい場合には、分割払いが可能な法律事務所を選択するとよいでしょう。
クレジットカードの支払いについては債務整理できるの?
債務整理の対象となるのは、借金だけではありません。クレジットカードの支払いも対象となるので、債務整理が可能です。
親の借金を代わりに債務整理できるの?
債務整理は債務者本人の意思に基づいて行うものですので、子どもが親の債務整理を行うことはできません。ただし、親が認知症など自分での判断ができない状態にある場合に、子どもが後見人として専門家に相談することは可能です。
弁護士や司法書士に依頼しなくても任意整理の手続きは可能?
任意整理の手続き自体は、専門家を介さず本人で完結することも可能です。しかし、返済や取り立てをストップさせることはできませんし、交渉でよりよい条件を引き出せない可能性も高いと言えます。実績の豊富な弁護士や司法書士に任せるのが得策です。
借入先から一括請求されました。債務整理で解除できますか?
借入先から一括での返済を請求された場合でも、債務整理で請求を止めることは可能です。早急に専門家へ相談することをおすすめします。

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