親の借金で苦しみたくない… 肩代わりしないための解決方法特集。

2017.12.26 更新

親の借金ってわたしが払わなきゃいけないのかな…

親が借金を抱えているので、どのように解決すればよいか…このような悩みを持っている人も多いのではないでしょうか。
親自身のことが心配なのはもちろんですが、自分がその借金を背負わなければいけないのではと不安に感じている人もいるでしょう。

しかし、適切な方法で対処すれば、親の借金を背負うことはないので心配する必要はありません

そこで、親が借金をしている場合、どのように対処していけばよいのか紹介していきます。

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まずは親の借金額を知ろう。把握する方法は?

親の借金問題が自分の身にふりかかるのを防ぐには、何よりもその借金額を把握することが先決です。

しかし、親と別居している場合、どのように借金を重ねたのかもわかりません。
その場合、どのようにして親の借金を把握すればよいのでしょうか?

親に限らず、人が借金をする場合、銀行や消費者金融などの金融機関を利用することが多いでしょう。
また、クレジットカードのキャッシング枠を利用して、借入する場合もあります。

したがって、金融機関やカード会社の利用者に関する属性や取引情報を管理している個人情報機関へ問い合わせをすれば、親の借金額を把握することが可能です。

銀行からの借入であれば、全国銀行個人信用情報センターへ問い合わせをします。
消費者金融やクレジットカードを利用して借入している場合は、CICかJICCへ問い合わせれば確認できます。

信用情報機関へ親の借金を問い合わせるには、申込書と手数料が必要になります。
また、問い合わせは、窓口で行う方法のほか、郵送やインターネットの利用も可能です。

親の借金と子どもの関係って?詳しく解説

実は子供に返済義務はない。借金の責任はあくまでも債務者と保証人

親が多額の借金を抱えてしまい、支払いが困難になったとします。

このような場合、債権者は、その子供に肩代わりをしてもらうため、請求してくるといった話を耳にすることもあるでしょう。
そのため、親が借金を支払えない場合、子供が肩代わりしなければならないと考えている人もいるのではないでしょうか。

しかし、親が借金を支払えない場合でも、原則子供が代わりに支払う必要はありません

借金は、債権者と債務者との金銭消費貸借契約によって、その権利義務が発生します。
借金の支払い義務を負うのは、あくまで債務者である親なのです。

また、金融機関から借入するため、金銭消費貸借契約をする場合、保証人を立てることも少なくありません。
この場合、お金を貸す側の金融機関と保証人との間で保証契約を締結します。
そして、債務者が借金の支払いができなくなった場合、保証義務が発生し、保証人は借金を支払わなければなりません。

このように、借金の責任を負うのは、あくまで債務者と保証人だけです。

借金は相続として残る。両親が死亡した際の問題

親の借金は、原則子供に支払い義務は発生しません。
しかし、それはあくまで親が生存しているときの話です。

もし親が借金を負ったまま死亡した場合、子供は支払い義務を負ってしまう場合もあります
親が死亡すると相続が発生しますが、借金も相続人へ承継されてしまうからです。

相続の規定は民法という法律で定められています。
同法の896条本文において、相続人は相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継すると規定しています。
つまり、現金、預貯金、不動産などのプラス財産だけではなく、借金などのマイナス財産も相続財産に含まれるのです。

したがって、借金を負っている親が亡くなった場合、第一順位の相続人である子供が単純承認すると、その支払い義務を負わなければなりません。
親が死亡して相続財産を調査したところ、借金の存在が判明することもあるでしょう。

このような場合、親の残した借金の支払い義務を、どのように免れるのかを考えながら相続手続きを進めなければなりません。

支払い義務が発生する例外的なケース。気をつけるべき3つのポイント

子どもは親の残した借金の支払い義務を負うわけではありませんが、それはあくまで原則です。
場合によっては、親の借金を子供が支払わなければならない場合もあるので注意しなければなりません。

このことについて気をつけるべき事例は3つあります。

まず、子供が親の借金の保証人となっているときです。
このような場合、債務者が借金を支払えなくなった場合、保証人が肩代わりをしなければなりません。
したがって、保証人である子供に親の借金の支払い義務が発生します。

次に、親が法定代理人として未成年である子供の名義で借金をした場合です。
20歳未満の未成年者は、原則自分で金銭消費貸借契約などの法律行為を行えません。
したがって、その法定代理人である親が未成年の子供の代わりにします。
金銭消費貸借契約の効力は、未成年の子供自身に及ぶので支払わなければなりません。
この場合、親の借金というわけではありませんが、類似の場合として頭に入れておきましょう。

最後に、借金を負っていた親が死亡し、相続人である子供が相続してしまった場合です。
借金の相続の対象になるので、このような場合、相続人は支払い義務を負ってしまいます。

親の借金を背負わないためにはどうしたらよい?

相続放棄を行う

親が死亡して相続が発生したとき、相続財産に借金が含まれている場合、相続人へ承継されてしまいます。
そのため、相続を承認してしまうと親の借金を背負わなければなりません。

そこで、親の借金を背負わないようにするにはどのようにすればよいのでしょうか。

このような場合、相続放棄の手続きをすれば、親の借金の支払い義務を免れることができます
相続放棄とは、死亡した被相続人の相続財産を、一切相続しないという相続人の意思表示を言います。

この手続きは、原則相続人が被相続人の相続開始を知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述して行わなければなりません。
複数の相続人がいる場合、それぞれ単独で相続放棄の手続きをすることが可能です。
相続放棄をすると、被相続人の相続財産を一切相続しないことになります。

したがって、親の相続財産が明らかに借金などのマイナス財産が多い場合、この手続きを利用するメリットがあると言えるでしょう。
一方、被相続人の相続財産の中に、現金や預貯金、不動産などのプラスの財産がある場合、相続放棄をすると相続できなくなるのがデメリットです。

親自身に自己破産をしてもらう

親の借金問題は、本人自身によって解決することにより、支払い義務を免れる方法があります。
それは、親自身に自己破産をしてもらう方法です。

自己破産というとどこか悪いイメージがあるので、手続きする際に親が抵抗感を示してしまうかもしれません。
また、親が自己破産することにより、子供へ悪い影響が出るのではと考える人もいるでしょう。

たしかに、自己破産の手続きすることで、一定の制限はされるのは確かです。
しかし、借金を免除してもらえるので、返済不能状態に陥っている場合の手続き方法として適しています
したがって、親に自己破産をしてもらい、解決していくのも一つの方法だと言えるでしょう。

親が自己破産をした場合、借金を免除されるので支払い義務もなくなります。
したがって、親がその後死亡しても、借金を相続することはありません。

また、手続きをしたことにより、親への借金の取立も止まります。
子供が親と同居している場合、穏便に生活できるようになるのもメリットです。

一方、自己破産をした親と同居している場合、子供が高額のローンを組もうとする際、デメリットになる場合があります。
ローンを利用する際、個人信用情報を審査します。
その際、親の自己破産の事実が審査にマイナスな影響を及ぼしてしまう場合があるのです。

また、親のお金で子供名義の預金をするといった名義預金がある場合も、デメリットが生じる可能性があります。
名義預金は親の財産だとみなされ、自己破産の手続きの際、処分されてしまう場合があるからです。

相続人全員が共同で。限定承認で借金を減らす

借金を負っている親が死亡して相続が発生した場合、相続人である子供は相続放棄によって支払い義務を免れられます。
しかし、相続放棄をした場合、すべての相続財産を相続できません。
そのため、親の相続財産に借金のほか、現金、預貯金、不動産など相続したい財産がある場合、相続放棄の利用が難しくなります。

このような場合、限定承認の方法を選択することが可能です。
限定承認とは、相続財産額の範囲内で責任を負う相続の承認手続きを言います。

相続財産の中に、プラスの財産とマイナスの財産があり、どちらが多いのかわからない場合、この手続きが有効です。

限定承認をした場合、プラスの財産が結果的に多かったときに、マイナスの財産額の清算後、残りの財産を相続できます。
一方、マイナスの財産のほうが多ければ、プラスの財産をすべて清算にあてることで解決できるのです。

限定承認は、マイナスの財産をうまく処理しながら相続できるメリットがあります。
その一方で、限定承認は相続人全員で行わなければなりません。
そのため、複数の相続人がいる場合、手続きするか否かの意見が分かれる場合、利用できないというデメリットがあります。
また、限定承認の申立後、原則相続人が官報公告をしたり、財産を処分して債権者へ配当したりするなどの清算手続きをしなければなりません。

贈与とみなされる?借金が贈与扱いになるケースや理由

結婚資金、住宅購入資金のためなど、子供が親から借金する場合も多いでしょう。
ただ、このような場合、注意しなければならないことがあります。
それは親から子供への借金を、贈与の扱いにされてしまう場合があることです。

お金の貸し借りは本来贈与ではありません。
しかし、借金の仕方によっては贈与とみなされてしまいます。

子供が親から借金するとき、無利息であることが少なくありませんが、このような場合、利息相当額分の贈与が発生したと扱われます。

金融機関で借入する場合、必ず利息が発生します。
無利息での借入はありえません。
そのような理由から、利息相当分だけ贈与扱いされてしまうのです。

また、出世払いを条件に子供が親から借入する場合もあるでしょう。
このような条件では、子供が借入後、返済するかどうかわかりません。
したがって、金銭消費貸借ではなく、借入金全額の贈与と扱われてしまう場合があるので注意が必要です。

贈与扱いにならないために。対策すべきこととは?

親からの借金を贈与扱いにされると、子供に対して多額の贈与税がかかってしまうこともあります。

贈与税の額が数十万円以上にのぼると、支払いも大きな負担になってしまうでしょう。
したがって、贈与とみなされないようにしっかり対策しておかなければなりません。

贈与扱いを防ぐには、親から子供への借金であるという証拠を残しておくことです。
金銭消費貸借契約書を作成しておけば、借金したということを証明できます。

契約書には借入額、返済期限、返済方法のほか、利息もしっかり記載したほうがよいでしょう。
無利息であると利息相当分の贈与とみなされてしまうからです。

また、借入金は子供が返済できる範囲におさめることが望ましいと言えます。
それから、借入後の返済はその記録が残るような方法で行いましょう。振込の方法で行ったり、親から領収書を発行してもらったりすれば、返済の事実をしっかり証明できます。

親の借金は、いくつかの方面から子供に影響を与えます。
場合によっては、子供が親の借金を肩代わりしなければならない状況になりかねません。
このようなことを回避するには、法律の専門家である弁護士を相談するとよいでしょう。
債務整理専門の法律事務所は、親の借金問題にも精通しているので、有効な選択肢の一つになりえます。

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