自己破産のデメリット5つ|家族や仕事への影響と破産以外の解決策

2018.03.17 更新

「もう自己破産するしかなさそう…けど、どんな影響があるのか不安…。」

借金を返せなくなってしまったとき、自己破産以外の解決方法があることはご存知ですか?

自己破産のデメリットに比べると、「任意整理」という手続きのデメリットははるかに少ないです。
持ち家を残したい場合や、収入と借入状況によっては任意整理の手続きの方が合っている場合があります。
以下では、自己破産のデメリット一覧と共に、任意整理をはじめとした自己破産以外の借金減額手続きについてご紹介します。

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自己破産の5つのデメリット一覧

自己破産は借金を0にできる一方で、どんなデメリットがあるのでしょうか?

以下の表は、自己破産の主なデメリット5つを一覧にしたものです。

デメリット 具体的に起こること
1. 財産を失う 家や車などを失うことがある
→詳しくは自己破産で没収される財産について
2. 家族に迷惑がかかる 家族共用の財産が没収される、保証人に借金を背負わせてしまう
→詳しくは家族や子供への具体的な影響について
3. 職業や資格の制限を受ける 弁護士や一部の公務員・代理人などになれない
→詳しくは職業への影響について
4. 官報に住所・氏名が掲載される 自己破産者であることが公表される
→詳しくは官報に掲載された場合の影響
5.クレジットカードやローンを5年以上利用できない 自己破産後、5年~10年はクレジットカードを使えない
→詳しくは自己破産とクレジットカードについて

各項目について、具体的に以下で説明します。

(1)残せる財産と残せない財産

家や車など財産が没収されると書きましたが、家や車でも残せる場合と残せない場合があります。

家は残せるか?

自己破産デメリット家

持ち家の場合も、すぐに家から追い出されるわけではなく、買い手が見つかるまでは住み続けることができます。
詳しくは自己破産と家についての記事を参照にしてください。

車は残せるか?

自己破産デメリット車

詳しくは自己破産と車についての記事を参照にしてください。

その他財産は残せるか?

自己破産をしても手元に残せる自由財産というものが存在します。

破産者になっても生活し続けるため、最低限の生活を維持するために必要な限度で財産を残せます。現金なら99万円までです。

(2)家族や保証人への影響について

自己破産デメリット家族保証人

家族に影響するといっても、共有の財産や保険がある場合のみです。子供の将来や戸籍に傷がつくことはありません
ただし、特に連帯保証人がいる場合は自己破産手続きの際に、きちんと影響を理解し説明しなくてはなりません。
詳しくは自己破産の保証人への影響に関する記事を参照にしてください。

(3)自己破産すると職業が制限される?

警備員などの仕事につけなくなるか?

自己破産デメリット職業

自己破産者が就けなくなる職業や、取れなくなる資格は例えば以下の通りです。

  • 士業の資格:弁護士、公認会計士、税理士、弁理士、司法書士、行政書士など
  • 一部の公務員:人事院の人事官、国家公安委員会委員、都道府県公安委員会委員、検察審査会、公正取引委員会委員など
  • 代理人、後見人、後見監督人、警備員、保険外交員、遺言執行者など

特に警備員については、職業制限の影響を受ける人が多いと思われます。しかし、「免責許可決定」が確定するとこの資格制限は消滅しますし、免責が許可されなかった場合でも手続き開始から10年が経てば消滅します。

「免責許可」されない場合というのは、ギャンブルや浪費による借金であったり、転売行為や財産隠しなどが発覚した場合に限られます

(4)官報のリスク|名前をネットで検索したら…?

自己破産をすると住所や氏名が官報に記載されます。この「官報」は裁判所からアクセスできます。
しかし、PDFデータであるため、ネットで名前を検索するとヒットしてしまうということは絶対にありません。さらに、インターネットで官報を見られる期間は30日間のみです。
したがって、官報に載ってしまい、他人に自己破産がバレるリスクはかなり小さいと言えます。

(5)クレジットカードは使えないかつ自己破産後5年は作れない

自己破産をしてしまうと、5年~10年はクレジットカードの審査に通りません。今お使いのカードも止められてしまいます。
しかし、安易に使えてしまうクレジットカードは新たな借金の原因となってしまうことも多いので、使えなくなることで借金をやめるきっかけになるとも言えます。

自己破産すると選挙権や旅行、引越しが制限されるって本当?

自己破産デメリット選挙権と旅行

自己破産をすると選挙権がなくなる?

現行の憲法や公職選挙法、破産法など関連法令には破産を理由とした選挙権の没収や停止などの規定はありません。
つまり、選挙権がなくなることはないのです。

自己破産をすると海外旅行にいけなくなる?

これは、半分正解で半分不正解です。

破産者は逃亡が疑われるような旅行、転居などを勝手に行うことはできません。

ただし、裁判所の許可を得られれば可能です。

なお、免責を得るなどして復権すれば海外旅行に行くことができます。

自己破産だけは絶対に嫌だ!借金は自力で返したいという人へ

借りたお金は自分で返したい…自己破産だけは嫌だ…と考える方には、2つの借金整理方法があります。

それが、個人再生と任意整理という2つの方法です。
これら二つと自己破産も合わせて「債務整理」と呼ばれています。

手続き 向いている人の特徴
個人再生 ・400万円以上の借金を大幅に減らしたい
・住宅ローンが残っている家を手放したくない
任意整理 ・手続きに時間や費用をかけたくない
・借金の額が100万~300万と比較的少ない

個人再生は住宅ローンがある人に向いている

個人再生が自己破産と決定的に異なるのは、「住宅ローン特則」を利用してローン支払い中のマイホームを残せる点です。かつ、借金を約5分の1くらいの大幅減額させることができます。
住宅ローンを払い途中の持ち家を残したいという方は自己破産と住宅ローンの関係についての記事を読んでみてください。

ただし、個人再生にもデメリットはあります。

個人再生は、債権者の合意と裁判所の認可を受ける必要があり、書類の準備については自己破産以上に大変な面があります。
さらに、個人再生で借金を減らすことができるのは、収入状況や借金額などの制限が多く、かなり少ないケースとなっています。

詳しくは以下のページをご参照ください。

個人再生と自己破産の決定的な2つの違い。手続きができないことも。

個人再生について弁護士事務所に相談する

任意整理は交渉で月の返済額や利息を減らせる

消費者金融や銀行などの合意があれば、借金の利息をカットしたり、月々の支払い額を減らしたりできる手続きが任意整理です。

  • 利息を減らすことができる
  • 月々の支払額を少なくできる
  • 自己破産に比べてデメリットがはるかに少ない
  • 自己破産に比べて手続き費用も時間も少なくて済む

任意整理では、利息の見直しを行います。

払い過ぎの利息があった場合にはその分が戻ってきますし、将来かかる利息についても減らすことができます。
15%や20%かかっている利息を減らすことができれば、月々の返済額もずいぶん少なくすることができます。

債権者である消費者金融などにとっては、自己破産をされて回収不能になることが一番のダメージですので残りの借金の額によっては交渉で元本をカットできる場合があります。

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自己破産をすべき人と任意整理すべき人の基準

基準としては、借金額と収入の比率があります。
一般的に自己破産をするべき人は毎月の支払額の合計が手取り収入の3分の1を超えている場合と言われています
自己破産は裁判所に「支払い不能」であることを認めてもらわなければならないので、毎月の支払い額が収入の3分の1以下であれば任意整理をおすすめします。

任意整理には自己破産のように、家を差し押さえられたり、特定の職業に就けなくなったり、そのようなデメリットが一切ありません。
和解の成立で保証人への請求も避けられますし、手続きも費用も負担はずっと小さくなっています

転居も旅行も職業も自由で、官報に名前が載ることもありません。 また、和解の成立で保証人への請求も避けられます。

毎月の支払額が収入の3分の1以下で周囲に迷惑をかけたくない人や、特定の職業に就いている人に合っているのが任意整理です

どれを選ぶべきか迷ったら弁護士に相談してみましょう

借金の解決方法には、それぞれメリットとデメリットがあります。
また、個々のケースに合わせて詳しく検討してみないと判断できないこともあります。

自分に合う解決方法がどれなのか迷ったら、ぜひお気軽に弁護士に相談してみることをおすすめします。

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【体験談】自己破産を選んだ人と任意整理を選んだ人

以下に自己破産と任意整理の体験談を載せたので、借金整理について考えるきっかけにしてください。

 

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【まとめ】自己破産のデメリット一覧

自己破産のデメリットについて以下にもう一度まとめました。参照にしてみてください。

デメリット 具体的に起こること
1. 財産を失う 家や車などを失うことがある
→詳しくは自己破産で没収される財産について
2. 家族に迷惑がかかる 家族共用の財産が没収される、保証人に借金を背負わせてしまう
→詳しくは家族や子供への具体的な影響について
3. 職業や資格の制限を受ける 弁護士や一部の公務員・代理人などになれない
→詳しくは職業への影響について
4. 官報に住所・氏名が掲載される 自己破産者であることが公表される
→詳しくは官報に掲載された場合の影響
5.クレジットカードやローンを5年以上利用できない 自己破産後、5年~10年はクレジットカードを使えない
→詳しくは自己破産とクレジットカードについて

【まとめ】借金が苦しいときの自己破産以外の解決策

手続き 向いている人の特徴
個人再生 ・400万円以上の借金を大幅に減らしたい
・住宅ローンが残っている家を手放したくない
任意整理 ・手続きに時間や費用をかけたくない
・借金の額が100万~300万と比較的少ない

特に任意整理は手続きする人の数が一番多く、費用も時間もかけずに借金を軽くすることができるのでおすすめです。
ただ、借金を減らす方法として何を選ぶべきかは借金額や収入など個人の状況によって変わるので、弁護士事務所に相談してみましょう。

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