自己破産で車はどうなる?車を引き上げられずに借金を減らす方法3つ

2018.01.12 更新

自己破産をすると、車はどうなってしまうの?

マイカーを残して借金を減らす方法はないだろうか…

このページでは、自己破産後のマイカーの扱い車を残して借金を減らす方法について説明します。

また、自己破産後に車を手に入れられるのか、自動車ローンの保証人になれるのかといった疑問にもお答えします。

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自己破産後の車の扱いは、ローンの状況と車の金銭価値で決まる

自己破産した場合、財産と呼べるものは金銭に換算されて、債権者への弁済に充てられます。

車の場合はローンを組んで購入していることがあるため、以下の表のようにケースバイケースで扱いが異なります。

自己破産後の車の扱い
ローンが残っている場合 ローン会社が車を没収する
一括で購入した、またはローンが残っていない場合 車の金銭価値が20万円以下であれば手元に残る

ローンの支払いが残っている場合

自動車ローンを組んでいる場合、多くは債権者であるローン会社などが所有権を留保しています(持ち続けています)。

所有者であるローン会社は、自己破産を受けて車の引き上げを行うのが一般的です。

ただし、例外もあります。車検証に書かれている所有者がローン会社ではない場合は、ローン会社は車を引き上げることはできません。

車検証に社名が出てこないのは登録がないからであり、所有者とは認められないためです。こうした車は、破産手続きのうえではローンのない車と同じ扱いとなります。

一括で購入したか、ローンの支払いが終わっている場合

現金で購入した場合や、ローンの返済が終わっている場合は、車を引き上げられることはありません。

名義がディーラーやローン会社から、自己破産した本人に変更されているためです。

車を残しながら借金を整理する3つの方法

上記の通り、車は基本的に、ローンの支払い中は引き上げられ、自分名義の場合は価値があると査定されれば金銭に換算されます。

しかし、仕事や日常生活において車がないと困ってしまう場合、何とかして車を残したいものです。

車を残しながら借金を整理する方法は以下の3つです。

車を残しながら借金を整理する方法

  1. 第三者にローンを全額返済してもらう
  2. 金銭に換算される前に車を買い取る
  3. 自己破産以外の債務整理を選んで車を残す

1.ローンを全額返済する

ローンを支払い中の場合は、引き上げを回避するために名義を変更する必要があり、残りを全額返済すれば可能です。

ただし、自己破産を検討中の方には、金銭的に難しいかもしれません。

金銭的には全額返済が可能でも、自分の財産を減少させ、一部の債権者のみのプラスになる場合は自己破産できなくなります。

そこで、第三者弁済という方法があります。

第三者といっても、一般的には親族などの保証人に頼むことになります。

第三者弁済が問題にならないのは、自己破産する本人の財産が減るわけではないからです。もし保証人がいる場合は、その保証人の支払いによって、車の没収を回避することも考えられます。

処分の分かれ目となる価値の基準とは

第三者弁済で車の没収を免れた場合であっても、車に価値があると査定されれば、金銭に換算されてしまいます。では、価値の有無の分かれ目はどこにあるのでしょうか。

手元に残すことができない財産の目安は、単独で20万円を超えるケースです。

つまり、車の価値が20万円以下であれば残せる可能性が高くなります。

車の価値の判断は、査定協会の評価や業者の査定によります。

金額の算出ができない場合、初年度登録からの経過年数で振り分けられることもあります。

また、車だけでは20万円を超えていても、ほかのものと合わせて自由財産の範囲内であれば残せる場合があります。

自由財産とは
自己破産しても没収されず、引き続き破産者が自由に利用できる財産のこと。99万円以下の現金など。

2.金銭に換算される前に車を買い取る

2つ目の方法は、金銭に換算される前に車を買い取るという方法です。

上記の通り、自由財産は自己破産しても手元に残ります。

自由財産を元手に、金銭に換算される車を買い取ることで、車を手放さずに済むのです。自由財産と車を交換するようなものです。

3.自己破産以外の債務整理で車を残す

3つ目の方法は、車を残すことを優先して任意整理や個人再生を検討することです。

債務整理の車の扱い
任意整理 整理する対象の借金、財産の処分方法を自由に決められるので、車を整理対象から外せる
個人再生 ローン会社名義の車は引き上げられる可能性が高いが、協定を結んで回避できる場合がある。本人所有の車なら、金銭に換算されないため車はなくならない。

ただし、任意整理・個人再生ともに自己破産と異なり、借金の返済を一定以上できることが前提となります。

自己破産の前に知人に売却してそのまま利用するのはNG

残りの自動車ローンを返済できる見込みがない時に、知り合いなどに車を売却してそのまま乗り続けることはできるのでしょうか?

結論としては、自己破産の申し立て前に車を売却することは危険です。

資産隠しとみなされて免責を得られなくなるためです。

売却がやむを得ないものであり、使い道が適切であることを証明できなければ、免責を得られなくなる可能性があります。

自己破産をした後でも、新たに車を手に入れられるの?

自己破産で車を残せなかった場合、その後に車を持つことは可能でしょうか?

自己破産後に車をローンで購入するのは10年間ほど難しい

自己破産をしても車を買うことは可能です。

しかし自己破産の直後だと、ローンを組まずに高価な車を買うことは基本的に困難でしょう。

自動車ローンについても、自己破産後10年間は審査に通る可能性が低いです。

ローン会社は信用情報機関に登録された内容を照会して、与信判断を行います。

自己破産の情報は、長ければ10年間にわたって抹消されません。

また、リースについてもローンと同様に、信用情報機関の登録情報を参照されます。

信用情報機関 加盟会社/金融機関 事故情報の記録年数
CIC 信販会社・カード会社 5年
JICC(日本信用情報機構) 消費者金融・カード会社 5年
KSC(全国銀行協会) 全国の銀行 10年

自己破産をしたときの保証人への影響

自己破産をすると、保証人にどんな影響があるのでしょうか?また、自己破産後に自分は保証人になれるのでしょうか?

自己破産をすると保証人へ請求が行く

自己破産すると債権者は、破産者本人が返済できない以上、保証人に返済を求めることになります。これは、保証人でも連帯保証人でも同じです。

ローン会社は、車を残したいかどうかという自己破産者の意志とは関係なく、車を引き上げずに保証人へ請求するケースがあります。

また、車を引き上げた場合でも、ローンの残額に足りないときには不足分を保証人に請求することになります。

自己破産すると借金やローンの保証人に大迷惑をかけることになりますが、だからといって自己破産をしないわけにもいきません。

自己破産を選択することが現実的になった段階で、保証人には誠意をもって説明するべきです。

自己破産した後では保証人にはなりにくい

自己破産をした人が保証人になれるかどうかについては、ほとんどの人が難しいでしょう。

民法の「弁済する資力を有すること」という規定から、借金やローンを払えるだけの裏付けが求められていると言えるからです。

ただし、この規定に反する保証契約が少なからず行われていることも事実です。

一般に、信用情報の照会を行う貸金業者との契約においては、自己破産の事実が確認されると、保証人として認められないと考えられます。

自己破産と車にかかわる個別の案件についての詳細は、弁護士に相談することが重要です。

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