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自己破産後に賃貸契約が通らない理由と保証会社の審査について

2019.10.19 更新

自己破産したら今住んでいる家は退去させられるの?
自己破産後には新しく家は借りれる?保証人にはなれる?

自己破産をしたとき、その後の住宅ローンなどの審査に通りにくいという話を聞いたことがある人も少なくないはずです。 ローンの契約以外にもマンションやアパートなどの賃貸のことやその契約についても気になりますよね。

そんな自己破産後の賃貸に関する不安を解消するために、この記事では

  • 自己破産をしたときに契約している賃貸はどうなるのか
  • 新たに賃貸契約を結ぶことはできるのか
  • 賃貸契約の保証人になることはできるのか

など、自己破産と賃貸に関することについて詳しく説明しています。

自己破産になかなか踏み切れない方はこちら


自己破産をしただけでは賃貸契約は解除されない

自己破産をすると賃貸物件の契約を解除されるのではないかと不安に思っている人は少なくないようです。たしかに、昔はそういうこともあり得ましたが、現在ではどうでしょうか。

自己破産は賃貸の更新を拒絶するための理由にはならない

自己破産をした人が、賃貸のマンションやアパートに住んでいる場合、経済的に家賃の支払いが困難になるのではないかと考えることができます。もし、大家さんや不動産会社が自己破産の事実を知ったとすれば、家賃の回収を心配することもあるでしょう。また、だからこそ自己破産する本人も、信用状態の悪化を理由に賃貸契約の解除をされるのではないかとの不安を抱くことになります。

しかし、自己破産をした事実は、貸主がマンションやアパートの賃貸契約を解除する正当な理由にはなりません。つまり、自己破産を理由に出て行ってくれということはできないのです。

自己破産が契約解除や更新拒否の理由にならないのは、根拠法令が存在しないためです。

2004年6月に改正された民法では、それまでの621条が削除されました。この旧621条は、自己破産を理由とした賃貸契約解除の根拠となるものでした。しかし、その適用には慎重な意見がある中で、破産法の絡みで削除されたのです。

つまり、現行法の考え方として、自己破産を理由に賃貸契約を解除し、更新を拒絶することは認められていません。

したがって、賃貸契約を解除し、更新を拒絶するためには、借地借家法が求める正当な事由が必要です。

家賃を滞納している場合は要注意

自己破産したことだけでは賃貸契約の解除や更新拒絶はできません。しかし、家賃を滞納している場合は話が違ってきます。自己破産をするしないに関係なく、家賃の滞納は契約違反であり、債務不履行だからです。

では、どの程度の滞納で契約解除などになるのかといえば、家賃の滞納が3ヶ月分になったときは、催告を要せず賃貸契約を解除できるとした最高裁の判例があります。つまり、3ヶ月分をためた時点で出て行ってくれといわれても仕方ないということです。

ただ、賃料不払いの場合、個々のケースで事情が異なるため、一律に3ヶ月ということはできません。それでも、この3ヶ月という数字はひとつの目安として意味を持っています。

自己破産後に賃貸を借りるには2つの審査を通すことが必要

賃貸契約を結ぶには「オーナーや管理者による審査」と「保証会社による審査」に通る必要があります。

そこで、以下にそれぞれの仕組みについて説明したいと思います。

オーナーと管理者による審査

賃貸契約をする際に名前・住所・勤務先などを記入した入居申込書をもとにオーナーもしくは管理者が「契約者に問題がないか」や「賃貸契約後、継続的な家賃の支払い能力があるか」の審査をします。まずここで審査に通らなければ、賃貸を借りることができません。

たとえ保証会社の審査に通過しても、もし大家さんと言われるオーナーや管理者が契約者に対して入居を許可するのは難しいと判断した場合は、賃貸契約を結ぶことはできません

また、この審査の前に不動産会社が入居申込書をもとに、賃貸契約を結ぶか判断する場合があります。

自己破産しても、過去に家賃を滞納せずにきちんと支払っていることや、隣人などとトラブルを起こさない人物という条件を満たしているのであれは、余程のことがない限り入居を拒否されることはないでしょう。

保証会社の審査に通るには

かつて、マンションやアパートの賃貸といえば、大家さんか不動産会社と直接契約すれば済むものでした。しかし、近年は家賃の滞納などのリスクを回避するために、保証会社の利用を条件にしているケースが珍しくないようです。

保証会社とは

入居者が家賃を滞納してしまった場合、大家さんに家賃を立て替えて支払ってくれる会社のこと

この保証会社には

  • クレジット業務を行っている信販系の会社
  • それ以外の保証会社

の2種類があります。

信販系の場合、信用情報を照会して審査を行うため、自己破産をした事実が把握されてしまい、審査に落ちてしまう可能性があります。実際に信用情報の照会が行われる場合は、申し込み用紙などに印刷してある個人情報の取り扱いに関する説明の中で明記されている場合があります。

信用情報とは

クレジットやローンなどの信用取引に関する契約内容や返済・支払状況・利用残高などの客観的取引事実を表す情報のこと

このようなことから自己破産後5年以上経過していない場合は、信販系以外に所属している保証会社と契約している不動産屋を探した方がよいかもしれません

ただし、自己破産後5~10年経過している場合は信用情報が回復し、自己破産したという事故情報が消えるので、信販系の保証会社でも問題ないでしょう。

保証会社を通さない場合

連帯保証人を用意できる場合は保証会社による審査が必要ない場合があります

賃貸における連帯保証人とは、入居者が家賃が支払えない場合やなにか賃貸のトラブルがあったときに弁償ができない場合に本人の代わりに家賃や弁償代を支払う責任を負う人のことです。

親や兄弟、子供といった身内であれば連帯保証人になることができますが、重要な条件として支払能力があることを満たしている必要があります。

今日では連帯保証人にプラスして保証会社を通さなければならない物件も増えています。

自己破産した人でも賃貸契約の保証人になることはできる?

ここまでは自己破産したら賃貸契約を結べるかや今住んでいる賃貸はどうなるのかについて説明してきました。

では、自己破産した人は賃貸契約の保証人になることができるのでしょうか?

民法450条第1項第2号に、保証人の要件として「弁済する資力を有すること。」との規定があります。つまり、自己破産したことよりも、その経済状態が問題です。

また、当事者間で合意されれば誰がなっても構わないという面もあります。もっとも、賃貸契約の場では、自己破産している人を保証人として認めることは考えにくいです。

信販系の保証会社を通す場合は、保証人(連帯保証人)予定者の自己破産情報を把握される可能性があるため、断られる可能性が大だといえます。

自己破産のデメリットについてはこちら

【おさらい】賃貸契約に関するデメリットを避ける方法

今住んでいるマンションやアパートの契約や将来的に契約する物件について、ここまでの解説を振り返ってみましょう。

  • 自己破産をしても賃貸契約を解除されることはありません。解除するという話が出てきたとしても、法的に守られています。
  • 新規に契約する際は、保証会社を通さない不動産会社や信販系以外の保証会社を使っている物件を選ぶことで、自己破産のデメリットを回避できるでしょう。
  • 同時に、クレジットカードがなくても入居可能な物件を選択すれば審査の不安を解消できます。

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