自己破産は離婚の前後どちらにすべき?慰謝料や養育費の支払いは?

2018.08.14 更新

「自己破産するのは、離婚の前と後どっちがいい?」
「結婚相手が自己破産したけど、慰謝料や養育費はもらえるの?」

自己破産の手続きは離婚後と前ではどちらがいいのか、結婚相手が自己破産をしても慰謝料や養育費を受け取ることができるのかについて、分からないことが多いと思います。

結論、自己破産の手続きは離婚の前に行うのが理想的です。また、自己破産をした結婚相手からでも慰謝料や養育費を回収することができます

今回は、離婚を考えている人が自己破産をするタイミングと、結婚相手が自己破産をしたときについてのポイントや注意点を詳しく説明していきます。

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自己破産は離婚する前と後、どちらにした方が良いの?

結論から申し上げますと、自己破産は離婚の前にするのが理想的です

というのも、自己破産してから離婚をすると悪意が無くても財産隠しを疑われる危険があるからです。

通常、離婚の際は「財産分与」といって、持ち家などの夫婦共有だった財産を分割することになります。

しかし、自己破産前に財産分与していると、これが不法行為であると疑われる恐れがあるのです。

最悪のケースでは、「否認」といって財産分与はなかったことにされ、債権者への配当に充てられてしまいます。

こういった余計な疑いをかけられることがないように、自己破産の手続きはに離婚する前にするのがふさわしいでしょう。

どうしても離婚を先にしたい場合は、財産の動きを疑われることがないよう、裁判所に説明できるだけの資料を用意しておくことをおすすめします。

自己破産をした結婚相手から慰謝料や養育費は貰える?

自己破産した相手と離婚する際、どうしても気になってしまうのが慰謝料や養育費はどうなってしまうのかという点。

実は、自己破産しても慰謝料や養育費は「非免責債権」なので支払いが免除になることはありません。ただし、相手にお金がないことには回収は難しいと言わざるを得ません。

とはいえ、相手が収入を得ている以上、差し押さえという方法で回収することは十分に可能です。

また、自己破産によって返済負担がなくなれば、慰謝料や養育費に回す資金の確保がより容易になるとも取れます。

いずれにしても自己破産後の相手から慰謝料や養育費を回収できるかどうかはケースバイケースとなりますので、自分だけで解決しようとせず、弁護士に相談されることをおすすめします。

自己破産した結婚相手とは別れた方が良い?

配偶者が自己破産をすると、配偶者の名義ではローンが組めなくなるなどの不都合な点が生じますが、離婚するかしないかは最終的には自分の気持ち次第でしょう

というのも、自己破産というのは、あくまでも個人の精算手続きに該当しているため、配偶者や子ども名義の財産まで失ってしまう心配はありません

例えば、夫が自己破産したとしたら自分名義の家や車は取り上げられてしまいますが、妻名義の財産はそのままで、差し押さえられることはありません。

しかし、結婚相手の保証人になっていた場合は例外です。以下で詳しく説明します。

結婚相手の保証人になっていた場合は注意

自己破産をすると、その借金の支払義務は保証人や連帯保証人に移ります。

結婚相手の連帯保証人になっていた場合、たとえ離婚したとしても借金を支払う義務が無くなることはありません

取られる手続きの種類によっては、連帯保証人に一括請求が直接いくこともあります。

結婚相手と共に自己破産を検討しなければならないかもしれません。

自己破産が離婚の原因になることはある?

自己破産したからといって、離婚しなければならないわけではありません

当然、個々の価値観があるため、自己破産を理由に住宅ローンなどのローンも組めず、クレジットカードも持てない相手と一緒にいたくないという人もいるでしょう。

しかし、自己破産自体は正当な離婚理由にはなりません。

自己破産者が離婚を拒めば、調停や裁判といった方法でにて離婚するしか方法がなくなるのですが、その際は、「法定離婚事由」といって、法律上定められた離婚原因が必要になります。

自己破産は、この「法定離婚事由」に含まれていないため、離婚は認められない可能性が高強いです。

結婚相手と別れるかどうかは、双方でよく話し合って決めるべきと言えます。

自己破産後のデメリットやその後の生活にまつわる疑問についてはこちら

【まとめ】自己破産と離婚について

  • 自己破産の手続きは離婚前に行うのが理想的
  • 自己破産した結婚相手からも慰謝料や養育費は請求できる
  • 自己破産しても配偶者には借金請求はこない(※連帯保証人の場合は請求される)
  • 自己破産は法律上の正当な離婚理由にはならない

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