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個人事業主の自己破産後に事業を継続しにくい理由

2019.10.01 更新

「個人事業主の私が自己破産したら、今まで通り事業を継続できるのかな?」

法律上、個人事業主は、自己破産することで自由財産以外の資産を手放すことになります。

では、個人事業主が自己破産をしたらその後、事業はどうなるのでしょうか?

結論を言うと、自己破産しても事業を継続してはいけないとルールはありませんが、現実的に継続するのは難しいといえます。

今回は、自己破産をしたら個人事業主が事業を継続することが難しい理由や新たに企業や開業できるかについて説明していきたいと思います。

自己破産後の個人事業主への影響が気になる方はこちら

個人事業主が自己破産をするとどうなるの?

個人事業主が破産する場合、(法人化していれば当該法人での事業はできませんが)法的には当該破産者が事業を継続することは可能です。

もっとも、実質的には、破産することで手元に残る自由財産位しか資産はなくなってしまいますし、融資を受けるのも難しくなることから、破産者が事業を継続することは現実的ではありません。

個人事業の継続が難しい5つの理由

個人事業主が破産した場合、実質的に当該事業を継続するのが難しい理由は大きく分けると5つあると考えられます。

  1. 自由財産を除いた資産を失うこの結果、事業を続けるだけの元手がない、ということになるのが一般的です。
  2. 財産がない上に、借入や融資を受けられない
  3. 自己破産すると債権者の信頼を失い、ブラックリストに載ってしまいます。そのため、借り入れや融資による事業元手の確保もほぼ不可能です。

  4. 事業の資産が自由財産以外残らない
  5. たとえば工場などを所有していたとしても、競売されることになりますので、ゼロからのスタートになってしまいます。

  6. 個人事業主としての契約は解除される
  7. 破産者の財産が流出する類の契約は解除されてしまうからです。これにより、人的物的資産が乏しい状態になってしまいます。

  8. 破産することは債権者の信頼を失う
  9. 実質的な取引先に対し、一度借金を踏み倒していることになるので、信頼は失われる可能性が高いです。

これらのハードルをすべてクリアして裸一貫で事業を継続することは、困難ともいえるでしょう。

自己破産後、新たに起業や開業はできる?

法的には破産者が、新規の事業で自営業を行うことができなくなるといったことはありません。

ただもちろん破産者が(上記の資産の問題や取引先の問題が生じないとしても)起業しようとしても、ブラックリストに載ってしまっている以上借入や融資ができません。

しかし、新規事業が元手のかからない事業であれば自己破産後でも起業の可能性はあるといえます。まさに、裸一貫という言葉がふさわしい状況にはなるとは思いますが、新規顧客の開拓などがうまくいけば可能性はあります。

「その他の自己破産後の生活への疑問まとめ」はこちら

個人事業主が自己破産するときの費用は?

自己破産、といっても無料でできるわけではありません。最低限必要なのは裁判所へ支払う費用です。

参照:自己破産するときにかかる費用について

個人事業主の破産の場合、多くの場合は破産管財事件になります。管財事件になると破産申立後に、破産管財人(弁護士が就任します)が裁判所から選任されます。

この破産管財人の報酬として、20万円以上の金額を裁判所に納める必要があります。もっとも、この金額は事業規模などにより増減はありますので、さらに費用がかさむケースもあります。

また、申立てを弁護士にお願いするのであれば、その弁護士費用も必要となります。これは法律事務所ごとに計算方法が異なりますので、しっかりと見積りをとって、納得した上で委任契約しましょう。

ここまでお伝えした通り、自己破産することによって、その事業を継続することは実質的に困難となる場合も多いです。

もっとも、自己破産するかどうかで悩まれている方の状況が任意整理で済むのかどうかも含めて適切に判断・対応する必要があります。任意整理という方法もあります。

まずは、ご自身が置かれた状況においてどのような手段を採るのが適切なのか、一度弁護士に相談するのも選択肢の一つです

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