任意整理で信用情報機関に登録された人のための「トリセツ」

2017.12.26 更新

任意整理をすると、事故情報として信用情報機関に登録されてしまいます。
そして、事故情報が登録されている間は、クレジットカードを作ることやローンを組むことができなくなります。

それでは、任意整理の事故情報はどれくらい登録されてしまうのでしょうか。
また、誤って事故情報が登録された場合、どうすればいいのでしょうか。

そこで今回は、任意整理と信用情報機関について先生に聞いてみました。

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  • 任意整理をすると、事故情報として登録される
  • 信用情報機関では、信用情報の管理や提供を行っている
  • 誤って登録された事故情報については、訂正や削除の請求をすることができる
  • 過払い金の請求をしても、事故情報として登録されることはない

任意整理の手続きをしたらブラックリストに載る

任意整理をすると、ブラックリストというリストに載っちゃうんですよね。
そうなると、クレジットカードを作ることやローンを組むことができなくなるんですよね。

ブラックリストという、怪しいリストなんてありませんよ。
いわゆるブラックリストに載ると言われているのは、事故情報として信用情報機関に登録されることです。

債務整理の手続きの一つである任意整理をしても、事故情報として登録されます。
金融機関や貸金業者などが融資をするにあたって、この機関に事故情報が登録されていると審査に通しません。
そのため、クレジットカードを作ることやローンを組むことができなくなるのです。

なるほど。そういうことなんですね。
任意整理をして信用情報機関に登録されるのって、具体的にはどのタイミングなんでしょうか。

信用情報機関に事故情報が登録されるのは、61日以上の延滞があったときや、「事故」があったときです。
任意整理の場合だと、手続きをしたときですね。

事故って、交通事故などですか?

この場合の「事故」とは、「債務整理の手続きをしたこと」を意味します。
例えば、弁護士に依頼した場合には受任通知が送られますが、その受任通知を受け取った時点で事故扱いとなり、信用情報機関に事故情報が登録されるのです。

そのため、任意整理を含む債務整理全般に言えることですが、事故情報の登録は手続きをしたときです。

それなら、任意整理をするとどれくらいの間、事故情報が登録されてしまうんですか?

任意整理では手続きをした後、最低でも5年間は事故情報が登録されます
なお、自己破産や個人再生の場合、全銀協(全国銀行協会)という信用情報機関では、手続きをした後10年間も事故情報が登録されます。

信用情報機関 事故情報の登録期間
CIC 債務整理の手続き後、最低5年間
JICC 債務整理の手続き後、最低5年間
全銀協 任意整理の場合→手続き後、最低5年間
自己破産や個人再生の場合→手続き後、最低10年間

最低でもということは、それよりも長くなるケースもあるわけですね。

そうですね。 実際には、抹消されるまでにもう少しかかることがあります。
任意整理では最低5年と言っても、実質的に借り入れができるまでには7年くらいかかってしまうのも普通です。

任意整理の手続きにもある程度の期間がかかるので、任意整理後クレジットカードを作ったりローンを組む予定があるという場合は、任意整理を始めるタイミングは早ければ早いほど良いと言えます。

なんで、登録される期間が債務整理の種類によって違うんですか?

信用情報機関における内部処理の問題なので、外部からはその理由はよく分かりません。
任意整理で5年、自己破産や個人再生では10年が経過すれば、「いつ抹消されてもおかしくない状態にはなりますが、信用情報機関の内部処理の問題があるので、必ずしも5年または10年ちょうどで抹消されるわけではない」というのが現状です。

ただし、最低5年や最低10年という基準は外部に公表されており、実際にもそのくらい経てば再び借り入れができる人が多いので、そのように言われているわけです。

信用情報の管理や提供をするのが信用情報機関

先ほどから登場している、信用情報機関って何ですか?

簡単に言うと、加盟している会員会社から登録される信用情報(取引履歴)の管理や、提供を行っている機関です。
会員会社には、クレジットカード会社や信販会社系の会社、消費者金融系の会社、さらには銀行といった金融機関が含まれています。

なるほど。そんな機関があるんですね。

信用情報機関には、主にCICとJICC、全銀協の3つがあります。

  • CIC = 株式会社シー・アイ・シー
  • JICC = 株式会社日本信用情報機構
  • 全銀協 = 全国銀行協会

CICとJICC、全銀協ってどう違うんですか?

これらの機関は、加入している会社や金融機関において違いはありますが、その違いは基準というほどのものではなく、あくまで「傾向」のようなものです。
確かに、CICはクレジットカード会社や信販会社系の会社、JICCは消費者金融系の会社、全銀協は銀行などの金融機関が情報を参照しています

でも実際には、融資の審査の際にはCICとJICCなど、複数の信用情報機関を参照する場合が多いですね。
クレジットカード会社でも、CICのほかにJICCの情報も参照することが多く、消費者金融系の会社でも、JICCだけでなくCICにも登録しているところはあります。

なるほど。そうなんですね。

また、信用情報機関によって、それぞれの信用情報の登録期間も違います。
例えば、債務整理をしたという事故情報の登録期間もそれぞれで異なります。
来社や郵送、インターネットによる請求など、個人の信用情報の開示請求方法やそれにかかる手数料も違いますね。
そのため、個人の信用情報の開示請求をする場合には、それぞれの信用情報機関に問い合わせをする必要があります。

誤って登録された事故情報は消すことができる

過払い金の請求をした場合にも、信用情報機関に事故情報として登録されてしまうんですか?

過払い金の請求をしたとしても、信用情報機関に事故情報として登録されることはありません
これは、借金の完済後に過払い金請求をした場合であっても、借金の支払い中に過払い金請求をした場合でも、さらには、任意整理中に過払いが発覚した場合も同じです。

なるほど!

ただし、任意整理中や借金の支払い中に利息の計算してみたところ、過払いになっていたことが判明して請求をした場合には、誤って事故情報が登録されてしまう場合があります。

え〜! もし誤って事故情報が登録されたときには、消せるんですか?

誤って事故情報が登録された場合には、信用情報機関に対して訂正や削除の請求をすることが可能です。

もし過払い金の請求しただけであるにもかかわらず、信用情報機関に事故情報が登録されてしまったときには、まずは個人の信用情報の開示請求をします。自分の個人情報の状態がどうなっているのかを確認し、もし事故情報が登録されていたのなら、訂正や削除の請求をすることができます。

それなら安心です……。 そもそも、信用情報機関に登録される事故情報って、具体的にはどういった内容なんですか。

事故情報の細かい内容についてまでは詳しくありませんが、基本的にその人自身に関する情報であることは明らかです。
具体的には「金融事故」などと登録されるのですが、延滞した場合には「延滞」と登録されます。
ただし、家族の情報や勤務先の情報、具体的な債務整理の内容まで載ることはありません

なるほど。 どこから借りたのかといった、貸金業者の名前も載るんでしょうか。

そうですね。 貸金業者の名前や限度額も登録されます。つまり、信用情報というのはあくまでその人個人の「借り入れに関する信用情報」なので、記録されるのもそういった内容に限られます。

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