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無職でも債務整理はできるのか

2019.11.19 更新

無職の人が、自己破産以外で債務整理することは難しいです。自己破産以外は、原則として債務者に継続した収入が求められます。

また自己破産は、債務者の生活を救済する手段のひとつですが、免責されたあと、債務者の生活に影響や制限が出ます。

そのため、無職の債務者は優先して「無職」からの脱却を検討するべきです。頼れる人に相談したり、就業を支援する自治体のサービスを利用したりすることで、自力で生活再建を目指しましょう。

この記事では、生活再建に役立つ手段をいくつか紹介します。

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債務整理の方法は大きく2つに分かれる

債務整理の方法は大きく、2つに分かれます。

1つ目はお金を借りている人(債務者)が、お金を借りている先(債権者)である消費者金融会社やクレジットカード会社と交渉して、借金の返済について話しあいをする「任意整理」です。任意整理では弁護士に話しあいを任せることもできます。

2つ目は裁判所を通じて返す借金を減らしてもらったり(特定調停・個人再生)、合法的に借金をなくしてもらったり(自己破産)する方法です。裁判所を通じた手続きは、司法書士や弁護士に代わりにやってもらう(委任といいます)ことが一般的です。

個人で債務整理をするときに裁判所をつかう方法は、おおまかに次の3つに分かれます。

  1. 特定調停
  2. 個人再生
  3. 自己破産

(参照):裁判所

無職の人が債務整理をするには自己破産しかない?

これまで説明した債務整理の方法について、一覧にまとめたものが下の表です。

任意整理 特定調停 個人再生 自己破産
借金減額 基本的にはなし 利息カット 利息カット 全額(免責)
毎月の返済 必要 必要 必要 不要
継続した収入 原則必要※ 必要 必要 不要
返済期間 3~5年 債権者との話しあいによる 3~5年 -
官報に掲載 なし なし あり あり
信用情報への記載期間 5年 5年 5~10年 5年

※親族などが借金の返済が肩代わりしてくれる場合などは必要ない
(参照):裁判所

自己破産以外の債務整理が難しい理由

無職の人に債務整理が難しい理由は、継続した収入の有無です。

ある消費者金融会社の審査担当者は「債務者には定職と継続した収入があり、約束した金額を毎月支払えることなどが任意整理の条件になる」とコメントしています。

それでは個人再生はどうでしょうか。個人再生は継続的に収入があることが要件とされていますので、無職の人は継続的な収入が入ってこないので個人再生が使えません。

特定調停も、債権者が債務の一定割合を、一定期間で分割して支払うことができると認めないかぎり成立しません。

親や親族が返済資金を肩代わりしてくれるなど、特別の事情がないかぎり、無職の人が債務整理で特定調停を利用することは困難です。

無職の人が債務整理するには、親などに借金を肩代わりしてもらったり財産を処分したりするか、継続的な収入がないと難しいことが分かりました。

そうすると、無職の人に残された法的な債務整理の方法は「自己破産」になります。

自己破産が債務者に与える影響は大きい

自己破産は、お金を借りている人が債務を返済できなくなったことを裁判所が認めて、返済を免責(責任を問わずに許すこと)する方法です。

ただし、自己破産をすると官報という国の正式な刊行物に情報がのり、自己破産したことが世の中に知れわたったり、警備員など特定の職業に就けなくなったりする不都合が生じます。

弁護士費用の目安

借入先 実費 着手金
1~10社 2万3000円 12万9600円
11~20社 2万3000円 15万円1200円
21社以上 2万3000円 18万3600円

(参照):法テラス

交渉や調停、裁判などの手続きの代理を弁護士や司法書士に頼むときに、法テラスが利用者に代わって弁護士や司法書士にその費用を支払う制度もあります。

法テラスに立て替えてもらった費用は、分割での返済が必要です。

また、無職の人は任意整理や特定調停を利用することがむずかしく、債務整理をすれば信用情報期間に記録が残るため、借り入れやクレジットカードの利用などが一定期間できなくなります。

(参照):大阪府商工労働部中小企業支援室

債務整理をする前に考えるべきこと

無職の人が借金を返せないからといって、すぐに自己破産をしないといけない訳ではありません。

無職でも当面の返済資金を工面するために親類縁者に援助を求めたり、その間に継続した収入が得られる職を見つけたりする道もあるからです。

まず、債務の返済中は「収入がないから」と、無断で利息などの支払いを遅れさせてはいけません。

消費者金融会社やクレジットカード会社などの債権者からの信用が失われるため、借金の返済が遅れそうな場合は、期日前に連絡を入れましょう。

公的な支援制度の活用で就職を目指す方法もあります。債務整理の有無に関わらず「無職」からの脱却が、生活再建のために必要です。

無職の人が受けられる公的な支援サービス

会社を辞めた場合などには、一定期間、失業手当が受けられます。ただし失業手当は、職をなくした人に新しい仕事を見つけて、就職してもらうための制度です。

失業手当の支給を受ける(お金をもらう)ために、積極的にハローワークなどで仕事を探しましょう。

求職者支援制度

失業手当がもらえない無職の方に向けて、給付金を貰いながら就労に向けた技能を身につける「求職者支援制度」というものもあります。

*求職者支援制度の概要
  • 無料の職業訓練(求職者支援訓練)を実施
  • 一定の支給要件を満たす場合は、職業訓練の受講を容易にするための給付金(職業訓練受講給付金)を支給
  • ハローワークが中心となったきめ細やかな就職支援

(参照)厚生労働省

求職者支援制度を利用するには、まず最寄りのハローワークに通い、仕事を探すための登録手続きを行いましょう。

病気やけがになった人や生活困窮者向けの支援制度

病気やケガで会社を休んだときは「傷病手当金」が受けられます。

傷病手当金は、病気で仕事を休んでいるときに、保険に加入している人とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。

保険に加入している人が病気やケガのために会社を休み、雇い主から十分な給料がもらえない場合に支給されます。

病気やけがになった人や生活困窮者向けの支援制度を利用するためには、病気やけがをしたことを証明するために医師の診断書などが必要です。

低所得者や高齢者、障害者に向けた「生活福祉資金貸付制度」もあります。

生活福祉資金貸付制度は、都道府県社会福祉協議会が主体となって実施しているもので、市区町村社会福祉協議会が窓口です。

それぞれ世帯の状況と必要に合わせ、就職に必要な知識・技術等の習得や高校、大学等への就学、介護サービスを受けるための費用などを貸しています。

収入のメドは立ったが、一時的に生活が困窮してしまう方は、利用を検討してもよいかもしれません。

(参照):全国社会福祉協議会

生活保護で借金の返済はできない

「生活保護制度」は、生活に困窮する人に必要な保護をして、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。

借金があったとしても、生活保護は利用できます。ただし生活保護を借金返済にあててはいけません

ひとつ事例をご紹介します。求職活動中で1ヶ月前から生活保護費を受給しており、生活保護費受給前に消費者金融・銀行カードローン 7 社から約100万円の借り入れがあり、返済が困難になっているという人がいました。

この人が生活保護申請時に債務があることを申告したところ、生活保護の面接相談員から、債務整理の相談窓口として、日本司法支援センター(通称:法テラス)等複数の機関のチラシを渡され「自分でどこかに相談して債務整理するように」と促された、というものです。

生活保護費からの借金返済は認められていないため、生活保護費を受給する前に、法テラスなどを通じた債務整理を提示される場合もあります。

(参照):大阪府商工労働部中小企業支援室 

まとめ

無職のまま債務整理を検討した場合、自己破産の選択が現実的となります。自己破産は債務者を救済するための手段ですが、生活に及ぶ影響や制限も大きいです。

債務整理を考える前に、まずは親族など信頼できる人を頼ることも必要です。

公的支援も使いながら、アルバイトからでもいいので仕事を探したり、職業安定所に相談に行ったりすることから生活の再建を目指してみてはいかがでしょうか。

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