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任意整理から個人再生への切り替えと条件

2019.12.21 更新

サラリーマンなど安定的な収入のある人が、100万円を超える借金をしている場合、任意整理よりも個人再生の方が、月ごとの返済額を減らせる可能性があります。

個人再生は任意整理と違い、利息や遅延損害金だけでなく元本を減額できるからです。減額後は原則、3年(最長5年)の分割で返済できます。個人再生に切り替えたとき、どのくらい自分の借金が圧縮できるか、条件とあわせてチェックしてみましょう。

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個人再生とは

個人再生とは、裁判所の力を借りることで借金そのものを減額する手続きです。債務額にもよりますが、5分の1程度に圧縮された借金を分割で返済することで、残りの借金は免除されます。
個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類があり、一般的によく利用されるのは小規模個人再生です。

小規模個人再生と給与所得者等再生に共通する条件は、下記の2点です。

  • 継続または反復して収入があること(民事再生法231条2項)
  • 利息や遅延損害金を含めた債務総額が5,000万円以下(同84条2項、住宅ローンや抵当権付き債務は除く)

小規模個人再生の選択が多い理由として、返済総額が比較的少額であることがあげられます。給与所得者再生においては可処分所得2年分以上の債務額でなければ弁済総額として認められませんが、小規模個人再生では最低弁済額=返済総額となることを覚えておきましょう。

任意整理から個人再生への切り替え事例

任意整理から個人再生に切り替えて借金額が圧縮できる事例をご説明します。そもそも任意整理と個人再生の違いをおさらいしておくと、個人再生は任意整理と違って借金の元金を圧縮できます。

借金総額がおおむね200万円より大きい場合、個人再生は任意整理と比較して減額幅のより大きな手続きと考えてよいです。

<任意整理から個人再生への切り替え事例>

Aさん
年収:300万円
債務総額:300万円
内訳:銀行系カードローン(200万円)・消費者金融(100万円)

Aさんは当初、利息のみをカットする任意整理で月々6万円を5年間支払うことになっていました。しかし、ボーナスを除いた月々の手取りは約20万円。そこからマンションの家賃6万円を引き、生活費14万円の中から6万円を借金返済に回すと、手元に8万円ほどしか残らず、月々の支出を賄うには苦しい状況でした。

そこで個人再生に切り替えたところ、借金の元本が最低弁済額の100万円に減り、月々の返済額は約3万円、返済期間も5年から3年に短縮されたのです。

100万円前後の債務額は減額されない場合もある

<個人再生における借金額と最低弁済額の関係>

借金額 最低弁済額
100万円未満 借金全額
100万円以上~500万円未満 100万円
500万円以上~1,500万円未満 借金額の5分の1
1,500万円以上~3,000万円未満 300万円
3,000万円以上~5,000万円以下 借金額の10分の1

個人再生で減額可能な借金は、借金総額によって異なります。100万円未満の借金では減額できないなど、債務総額によっては個人再生に切り替えても借金の圧縮に期待できないことがあるため、注意しておきましょう。

借金が100万円未満の場合は収入を増やしたり、月々の支出を見直したりなど、別の方法を優先して考えたほうがよいでしょう。

自分がどちらの手段で債務整理を行うべきか判断できない方は、弁護士などの事務所へ相談することが一般的な方法です。

小規模個人再生ができる条件と減額率

個人再生手続は、借金などを返していくことが難しい人のうち「ある程度安定した収入」がある人を対象としています。個人再生手続を利用するためには、破産のおそれがあって「将来、継続的に収入を得る見込みがある」ことが必要です。

また、負債総額が住宅ローンなどを除いて5,000万円を超える場合も利用できません。

小規模個人再生 給与所得者等再生
利用できる人
  • 個人債務者であること
  • 支払い不能のおそれがあること
  • 総負債額が5000万円以下であること
  • 返済の見込みがあること
  • 個人債務者であること
  • 支払い不能のおそれがあること
  • 総負債額が5000万円以下であること
  • 返済の見込みがあること
  • 継続的収入を得ていること
  • 継続的収入の変動が小さいこと(給与など)
住宅資金特別条項 利用できる 利用できる
最低弁済額
※枠内のうち、一番額が大きいもの
  • 負債総額により決まる金額
  • 持っている財産の評価額
  • 負債総額により決まる金額
  • 持っている財産の評価額
  • 可処分所得の2年分の額
債権者による決議の有無 ある ない

【参考】法務省

個人再生の手続き期間

個人再生では、弁護士や司法書士などに頼んで、銀行や消費者金融などの貸金業者に通知を出してもらい、取引履歴の開示を求めるところから始まります。法律で決められた利率で計算し直して残った借金を、3〜5年程度かけて分割返済するという流れが一般的です。

日本弁護士連合会によると、個人再生申立から手続き開始決定までには平均34.46日間で、手続き開始決定から認可決定までは平均114.04日かかるとされています。

任意整理から個人再生に切り替えるときの注意点

任意整理での返済中に個人再生へ切り替えた場合、債務者に以下のような影響が出ることがあります。

保証人に請求がいく場合がある

連帯保証人がいる債権の場合、例えば身内などの保証人に残額が請求される恐れがあるので注意が必要です。

車を取り上げられる可能性がある

車をローンで購入して、完済前に個人再生した場合は車が取り上げられるかもしれません。ローン会社の所有権留保(ローン完済までのあいだ、車の所有者がローン会社になっている状態)が付いていれば、その車は引き上げの対象です。所有権留保の有無は確認しておきましょう。

官報に掲載される

個人再生をすると、官報(国が発行元の公告文書)に住所と氏名が記録されることを知っておきましょう。ただし一般の会社や個人が官報を見ることはほとんどありませんので、身内などに個人再生の事実が発覚する恐れは、そう高くありません。

まとめ

借金総額によって弁済額が変わる個人再生への切り替え時は、債務の総額から逆算して毎月の返済額が減るかどうか、判断しなくてはいけません。

とくに1000万円を超える債務者は、自己破産か個人再生かの選択に迷うことがあります。住宅を残すのかどうか、返済を続けられるかなど、まずは自分の中で状況を整理することが大切です。

反対に100万円前後の債務で悩まれている方は、債務整理よりまずは収入を増やすなど、別の解決策を優先するべきでしょう。

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