アコムの借金を返済できないので、特定調停をするという選択

2018.07.07 更新

アコムの借金返済が苦しい場合、特定調停を利用したら状況を改善出来るのでしょうか?
特定調停よりも良い解決方法があるなら、それについても抑えておく必要があります。

そこで今回は、アコムの借金返済ができなくなりそうな場合の特定調停手続や、おすすめの借金問題解決方法について解説します。

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アコムの借金について特定調停をすると、一体どうなる?

アコムからの借金返済が苦しくなったら、特定調停によって解決することができるケースがありますが、そもそも特定調停とはどのような手続きで、どのような流れになるのかを知らないことも多いです。

そこで、以下では特定調停の手続きの流れについて簡単に確認します。

アコムの借金について特定調停をする場合の、手続きの流れ

特定調停する場合の手続きの流れ

特定調停とは、簡易裁判所で、調停手続きを利用して債権者と話し合い、借金返済額と返済方法を決め直して調停和解する手続きです。

まずは、特定調停した場合の手続きの流れを簡単に確認しましょう。

特定調停をする場合、弁護士や司法書士などの専門家に相談することができます。
そこで、アコムの借金を特定調停で解決したい場合、まずは弁護士・司法書士に借金の相談に行き、特定調停手続きの依頼をします。

すると、弁護士・司法書士が債権者に通知を送ってくれて、申立書などの必要書類を作成して特定調停の申立をしてくれます。
専門家に依頼しない場合には、債務者が自分で調停申立書などの必要書類を作成して申立をします。

特定調停の申立があると、裁判所で調査期日が開かれるので、裁判所に出頭して調停委員と話をします。
その後、裁判所で第一回調停期日が開催されるので再度出席し、債権者と話し合いをします。

アコムが債権者の場合には、調停期日にアコムが来るので、その場で借金の返済方法についての話し合いをすすめます。

第一回調停期日にお互いが合意出来たら調停が成立して手続きが終わります。
一回では合意ができない場合には、第二回調停期日を開催して、さらに話し合いをすすめます。

このようにして、調停で合意ができたらその時点で特定調停は終了します。
調停が成立したら、その後調停で決まった内容に従って、アコムに対して返済を開始し、調停内容とおりに返済を終えたら、借金がすべて無くなります。

特定調停で何度か話し合いを繰り返しても合意ができない場合には、調停は不成立になって終わってしまいます。

調停が不成立になると、借金問題は解消されません。
返済をしないと、アコムなどからの借金督促も来ますので、個人再生などの別の債務整理手続きによって解決する必要があります。

特定調停にかかる期間

アコムの場合、特に変わった主張をしてくることもないので、通常の進行方法によって特定調停手続きがすすみます。

だいたい2回くらい話し合いをすれば、調停が成立することが多いので、アコムとの特定調停にかかる期間としては、だいたい3ヶ月くらいであることが多いでしょう。
もちろん、ケースによって差はあります。

特定調停をしたことは周りの人にバレてしまう?

借金している場合、周囲に秘密にしていることが多いので、「アコムと特定調停をすると、家族などの周囲の人に特定調停がバレてしまうのでは?」というところは心配ですよね。

この点、アコムを相手に特定調停をしても、周囲に借金がバレるおそれはほとんどありません。

まず、特定調停をしても、アコムから自宅や職場に電話がかかってくることはありません。

特に手続きを弁護士や司法書士に依頼した場合には、債権者は債務者に直接督促することが禁じられるので、それまで自宅などにアコムから督促があったケースでも、自宅や職場に対する連絡が一切止まります。
弁護士・司法書士に依頼しなかったとしても、職場に電話がかかってくることはありません。

また、特定調停をしても、アコムから自宅などに郵便物が届くことはありません。
郵便についても電話と同様、弁護士や司法書士などの専門家に手続きを依頼した場合には、アコムは一切の債務者への連絡について、専門家を通じてしかできなくなるので、自宅や職場に郵便物を送ることもできなくなるのです。
弁護士・司法書士に依頼しなかったとしても、自宅宛にアコムから郵便が届くことはありません。

では、裁判所からの郵便物が自宅に届く心配はないのでしょうか?

これについては、手続きを専門家に依頼しているかどうかで変わってきます。

専門家に依頼した場合には、裁判所からの郵便物はすべて弁護士・司法書士事務所に届くようになるので、債務者の自宅宛に裁判所からの郵便が届くことはありません。

これに対して、弁護士や司法書士に依頼せず自分で手続を進める場合には、原則的に裁判所からの郵便物は債務者(申立人)の自宅宛に送られてしまいます。
自宅に郵便物が来るとまずい場合には、特定調停の申立の際に、別の送達場所を指定しておく必要があります。

申立書内に送達場所の指定をするのを忘れた場合には、速やかに簡易裁判所に連絡を入れて、希望する送達場所の指定をしましょう。

特定調停することのデメリットは何?

アコムの借金を特定調停にかけた場合、借金が整理できて解決できることもありますが、その場合のデメリットが心配です。
以下で、特定調停にはどのようなデメリットがあるのか、具体的に見てみましょう。

特定調停の手続きは、原則として本人が行わなければならない

アコムを相手にするケースには限りませんが、特定調停では、基本的に債務者が自分で対応する必要があります。

そもそも特定調停のメリットは、弁護士・司法書士に依頼しなくても手続きしやすい点にあるので、専門家に依頼しないことも多いですし、依頼したとしても、債務者本人も裁判所に出頭することが普通です。
すると、債務者は、面倒な手続き関係をすべて自分でしなければなりませんし、アコムとの交渉も自分一人でしなければなりません。

特定調停では、間に調停委員が入ってくれるとは言っても、調停委員はあくまで中立的な立場であり、弁護士・司法書士のように、債務者の味方になってくれるわけではないので、アコムから何らかの主張があったら自分で反論していかないといけないのです。

この点、弁護士や司法書士に任意整理手続きを依頼した場合には、法律のプロが全面的に味方になってくれますし、アコムとの交渉もすべて代わりにしてくれるので、債務者が自分で対応する必要はありませんし、アコムと直接話をする必要もありません。

特定調停は手間がかかる

次に、特定調停は非常に手間がかかります。
特定調停の申立書や債権者一覧表などの必要書類を作成しなければなりませんし、何度も裁判所に行かなければなりません。

裁判所が空いている日は平日の昼間だけなので、仕事をしている人などの場合には、仕事を休んで裁判所に行く必要があって負担が大きくなります。
また、裁判所に一回行くと、債権者との話し合いに数時間はかかることが普通なので、少なくとも半日はつぶれてしまいます。
往復の時間を入れると、やはり1日休みをとらないと対応が難しいでしょう。

このように、特定調停を利用すると、ふだん忙しく生活している人にとっては多大な負担がかかってしまうデメリットがあります。

特定調停のそのほかのデメリット

過払い金請求ができない

特定調停では、過払い金請求ができません。

特定調停をする場合、債権者から取引履歴を取り寄せて利息制限法に引き直し計算をするので、その結果過払い金が発生していることが判明することがあります。
この場合、任意整理などの手続きの場合には、同じ手続き内で相手業者に対して過払い金請求をすることができます。

しかし、特定調停の場合には、同じ手続き内で過払い金請求をすることはできません。
特定調停は、あくまで借金の返済方法を話し合うための手続きなので、過払い金を取り戻すための話し合いをすることは認められないのです。

特定調停中に過払い金が見つかった場合には、調停外で別途過払い金請求をする必要があります。
たとえば、アコムに特定調停を申し立ててその手続き内で過払いになっていることが判明したら、過払い金請求書を作成して、調停外でアコムに対して送り、過払い金返還交渉をしなければなりません。
もしくは、過払い金請求訴訟を提起する必要があります。
特定調停については弁護士や司法書士に依頼せずに自分で手続きをしていても、過払い金が発生していたら、結局自分一人で交渉することが不利になるので専門家を探すことになることが多いです。

このとき、特定調停については、意味が無くなるので取り下げるなどの対処をしますが、これらの手続きは非常に手間がかかりますし、今までの特定調停の手続きやそれにかけた期間が無駄になって不利益が大きいです。
このようなことであれば、はじめから弁護士や司法書士などの専門家に依頼して任意整理をしてもらっていれば、手続き内ですべての問題が解決できたので、手間がかからずに済んだことになります。

取り立てがすぐに止まらない

特定調停を利用した場合、アコムなどの債権者からの取り立てをすぐに止まりません。

特定調停手続きを弁護士・司法書士に依頼すると、すぐに債権者からの取り立てや返済が止まりますが、債務者が自分で手続きをする場合には、裁判所から債権者への通知が送られるまでは取り立ても返済も止まりません。

そもそも、借金を整理しようとして特定調停を起こそうと思っても、その日や2,3日で申立ができることにはなりません。
申立書などの必要書類を作成して、添付書類を集めて裁判所に送ったりしている間に、すぐに1ヶ月2ヶ月が経過してしまいます。
しかも、裁判所から債権者への通知は、債務者が特定調停を申し立ててから数日はかかってしまいます。

もし当初に借金の整理をしようとした際に弁護士・司法書士に任意整理を依頼していたら、即日か2,3日中には取り立てが止まるので、これと比べると、特定調停では、1ヶ月間以上もの間取り立てに悩まされる事になる可能性も高いのです。
アコムからの督促が嫌なら、特定調停の通知がアコムに届くまで、苦しくても約定通りの返済をするしかありません。

アコムの借金について、特定調停をした後の問題は?

アコムからの借金がある場合に特定調停をすると、手続き後にも問題が発生しますので、以下で詳しくご説明します。

アコムの借金について特定調停をしても、ほかの消費者金融会社で借りられるのか

ブラックリスト状態になる

アコムからの借金を特定調停で解決することができても、手続き後には他の消費者金融で借金をしたり、クレジットカードを利用したりすることができなくなります。

特定調停は借金を整理するための債務整理手続きの1種ですが、債務整理をすると個人信用情報に事故情報が登録されてしまいます。
アコムはもちろん、消費者金融会社やクレジットカード会社などは、ローンやクレジットの審査をする際に、個人信用情報を確認するので、このとき事故情報が登録されていると、審査に通らなくなります。

なので、特定調停をすると、その後ローンやクレジット、アコムなどの消費者金融のキャッシングなどが利用できなくなります。

このように、ローンやクレジットカードなどが利用できない状態のことを、俗にブラックリスト状態と言います。
ブラックリスト状態になると、消費者金融やクレジットカードだけではなく、銀行カードローンも利用できませんし、住宅ローンや車のローンなども利用できません。
他人の連帯保証人になることもできないので、たとえば、子どもの奨学金借入の際に連帯保証人になりたいと思っても、その審査に通らず、別の連帯保証人を用意しなければなりません。

ただ、ブラックリスト状態になるのは特定調停をした本人だけなので、子どもなどの家族の信用情報には影響がありません。
親が特定調停をしても、子どもは借金ができるので、子ども自身が奨学金を借りることは可能です。
ただし、親が連帯保証人になることはできません。

ブラックリスト状態でも利用できる金融業者

ブラックリスト状態になると、まともな金融機関や貸金業者の利用はできません。
利用できるのは、闇金や一部の中小の消費者金融会社くらいです。

闇金は、違法業者であり、このような業者を利用すると、法外な利息を取られて、返済出来なくなったら執拗な嫌がらせを受けることになり、何もかもを失ってしまうことになるので、絶対に利用してはいけません。
闇金は犯罪行為ですし、暴力団などとのつながりがあることも多いです。

また、ブラックリスト状態でも貸付をする中小の貸金業者(消費者金融)も利用すべきではありません。
確かに、このような中小の消費者金融業者は、貸金業登録をしていますし、利息制限法以内の利率で貸付をしているので、正規の合法な消費者金融です。

しかし、合法であるとは言っても、これらの消費者金融会社は、高額な利息を取り立てますし、滞納した場合の取り立てなども厳しいです。

中小の消費者金融会社は、大手と比べて優良な顧客がつきにくいので、ブラックリスト状態の人にも貸付をして業務の拡大をしています。
リスクをとる分、利率を高くしたり取り立てを厳しくしたりしてバランスをとっているのですが、このようなことは、利用者にとっては不利益にしかなりません。

なので、特定調停をすると、その後借金をすることは非常に困難になります。
特定調停後でも借りられるような業者は、闇金であっても正規の業者であっても利用すべきではありません。

特定調停後の事故情報登録期間

特定調停をすると、個人信用情報に事故情報が登録されますが、その事故情報は一生残るわけではありません。

特定調停の場合、それぞれの信用情報機関によって、事故情報の記録機関が異なります。

JICCの場合には、手続き後5年程度で消去されますが、CICでは借金完済後5年程度で事故情報が消去されます。
KSC(全国銀行個人信用情報センター)の場合には、だいたい手続き後5年で事故情報が消去されます。

過去に特定調停をした人であっても、手続き後5年~7年程度が経過すると、再度消費者金融やクレジットカードなどを利用することができるようになります。

事故情報が消去されたら、銀行カードローンや住宅ローンなどの各種のローンも利用できますし、奨学金借入の連帯保証人になることもできます。

特定調停よりも任意整理がおすすめ

特定調停には多くのデメリットがあり、そもそも債務者が自分で対処しないといけないことが多いので、非常に手間がかかりますし、裁判所での拘束時間も長く、普段忙しい生活をしながらでは負担が大きいです。

加えて、債権者からの督促や返済がすぐに止まらないことや、同じ手続き内で過払い金請求ができないことも大変不便ですし、手続き後にはブラックリスト状態になってしまってローンやクレジットカードが利用できなくなってしまいます。

このような特定調停のデメリットを考えると、アコムからの借金問題は特定調停より任意整理によって解決する方がメリットは大きいです。
なので、アコムからの借金が返済出来なくなりそうな場合には、特定調停ではなく任意整理で解決することがおすすめです。

特に、弁護士や司法書士に任意整理の依頼手続を進めてもらうと有利に交渉ができます。

どちらの方法がいいかわからない方も、まずは弁護士・司法書士事務所の無料相談を利用してアコムの借金問題のお悩みを聞いてもらいましょう!

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