自己破産すると生命保険は解約?親バレせずに契約を維持する方法

2018.02.19 更新

「自己破産して生命保険を解約したら積立金は返ってくるのかな」
「生命保険の解約を親にばれたくないな」


自己破産を行っても、生命保険を解約しなければならない決まりはありません

 

しかし、返戻金が20万円を超えると、生命保険も個人資産の一部とみなされ、解約させられてしまうケースもあります。ほかにも、親が債務者の保険料を支払っている場合でも、原則として、破産者の保険は取られてしまします。

自己破産後の生命保険の扱いで知っておくべきポイント

     
  • 生命保険を解約せずに済む方法
  • 親名義で生命保険の契約、支払いをしている場合は注意
  • 自己破産しても生命保険に再加入できる

以下で詳しくご説明します。

【自己破産時に注意】掛け捨て型と積立型の生命保険の違い

自己破産時の生命保険の扱い

  • 生命保険には「積立型」と「掛け捨て型」の2種類がある。
  • 「積立型」の生命保険では、解約返戻金が発生する。
  • 自己破産をすると20万円いじょうの価値のある財産は差し押さえられてしまう。

生命保険って「掛け捨て型」と「積立型」で取り扱い方が違うなんて知らなかった!

生命保険は、解約したときにお金が返ってくるかどうかで種類が異なります。
「掛け捨て型」の生命保険は、解約したとしても保険会社からお金が戻ってこない(解約返戻金がない)保険のことを指します。一方で、「積立型」の生命保険は、解約すると払戻金が発生します。

そうなんだ!ところで、自己破産と生命保険ってどんな関係があるの?

自己破産をした場合、特に積立型の生命保険に加入されている人は、保険の解約しに生じる「払戻金(解約返戻金)」に注意が必要です。
払戻金の金額によっては、生命保険を解約しなければならなくなるからです。

自己破産をして、生命保険を解約されてしまうことってあるの?

解約返戻金が20万円以上だと生命保険は差し押さえ

積立型の生命保険に加入している場合、解約返戻金が20万円を超えると、生命保険を解約しなければなりません
自己破産をすると、積立型の生命保険の返戻金が20万円を超える場合、「自己破産で差し押さえられてしまう20万円以上の価値ある財産」に該当してしまいます。そのため、生命保険を解約され、債権者に配当されてしまうのです。

そうなんだ!生命保険を解約されてしまう上に、資産も没収されてしまうなんて知らなかった。

長年、生命保険を積み立てていると、かなり高額な返戻金となりますので、自己破産の前に確認することをおすすめします。

解約返戻金が20万円以上の場合でも、生命保険を解約されない方法

返戻金が20万円以上の場合の対応

解約返戻金が20万円を超えてしまったら、解約以外に方法はないの?

解約返戻金が20万円を超えていても、生命保険を解約せずに済む方法はあります。ここでは、2つの方法について説明します。

(1)貸付制度を使って返戻金を20万円以下にする

解約返戻金を20万円以下にすることは可能なの?

生命保険の契約内容にもよりますが、「貸付制度」というものがあります。
貸付制度とは、解約返戻金を担保に返戻金と同等額程度までならお金を借りることができる仕組みです。例えば、40万円の払戻金をがあるのであれば、貸付制度を利用して、生命保険会社から25万円を借ります。すると実質的に返戻金は15万円になるので、自己破産で差し押さえられない20万円以下の自由財産となります。

「貸付制度」を使えば、借りたお金を使って解約返戻金の額を抑えることができるんだ!
それじゃあ、借りたお金って自由に使っていいの?

借りたお金の使い道には気を付けなければいけません。
自己破産では、大きなお金の流れがあったら使った内容を説明しなければなりません。パチンコなどのギャンブルに使ってしまうと、自己破産の面積が認められなくなってしまう危険性があります。
弁護士への費用や生活費などに充てるようにしましょう。

(2)介入権制度を使う

介入権制度って何?

介入権制度は2010年の保険法改正によってできた新しい制度です。介入権制度は、生命保険の加入者が自己破産をする場合、生命保険金の受取人を保護するためにできました。

ということは、自己破産しても生命保険の受取人には財産を残すことができるんだね!具体的にはどんな制度なの?

介入権制度を利用する場合は、返戻金を、自由財産をする当事者以外の親族が代わりに負担しなければなりません。
例えば、生命保険の解約時に40万円の返戻金が発生する場合、家族の誰かがその金額を代わりに負担すれば、生命保険に加入し続けられることができます。

生命保険を親が払ってる場合はどうする?

親が生命保険を支払っている場合に起こりうるケース

  • ケース1:債務者が契約者の場合
  • ケース2:債務者が生命保険の存在を知らなかった場合
  • ケース3:親に生命保険の解約を知られたくない場合

自分で生命保険に加入していた場合の対処は分かったけど、親が勝手に生命保険に加入している場合はどうすればいいの?

親が勝手に生命保険に加入し、保険料を支払っている場合は、契約者によって判断が異なることを知っていましたか? 早速、親が保険料を支払っている自己破産のケースについて見ていきましょう。

(1)債務者が契約者であれば、返戻金は「没収」

生命保険の契約をしたのは「親」だけど、実際には契約者名義が「自分(債務者)」になっている場合ってどうなの?

親が支払っている生命保険の場合、契約者が債務者であれば返戻金は没収されます。これは、生命保険の返戻金が債務者の「資産の一部」と見なされるからです。

親が勝手に生命保険に加入していたとしても、生命保険の返戻金は自分の資産と見なされるんだ!

「親が勝手に払っているから関係ない」と考える方もいるかと思いますが、親からすれば保険を自分のものにする意志ではなく、債務者(子供)に対して贈与する意思でやっていると推測されます。
そのため、親が勝手に生命保険に加入、保険料を支払っている場合でも、契約者が債務者であれば、返戻金は没収されます。

(2)例外|破産者が生命保険の存在を知らなければ取られない

ということは、債務者が知らない間に親が勝手に生命保険に加入していたとして、債務者自身が生命保険に加入していること自体知らなくても一緒なの?

一部で例外が認められるケースもあります。 債務者が生命保険の存在を知らなければ、資産が没収されない場合があります。

そうなんだ!でもそれって、債務者が「生命保険に加入していることを知らなかった」と言っちゃえばどのケースでも例外が認められることになるんじゃない?

例外を認めるケースの場合、「生命保険の存在を知らなかった」「親が勝手に加入していた」というだけでは認められません。


  • 保険料が一時的に債務者の口座から引き落とされている場合
  • 年末調整の際に生命保険料控除がされている場合

は「生命保険の存在を知っていた」とみなされてしまいます。

(3)親に生命保険の解約がばれない方法とは?

じゃあ、親に生命保険の解約がばれない方法ってあるの?

自己破産の手続きでは、債務者の保有する資産はすべて没収され、その売却代金を債権者に配当するのが原則です
そのため、「自分(債務者)」の名義で生命保険を契約している場合は、生命保険の返戻金も債務者の資産とみなされ、手続きはすべて契約者本人が行うことになります。そのため、親バレを防ぐことができるかもしれません。

そうなんだ!親が勝手に生命保険に加入していても、解約したことがバレる可能性は少ないんだ!

しかし、「親」の名義で契約している場合は、解約返戻金は親の資産としてみなされるます。契約者本人が、保険契約に関する書類を裁判所に提出したり、保険契約に至った経緯の説明をしたりする必要があるので、生命保険の解約はもちろん自己破産していることが親バレする可能性は高いです。

【この記事のまとめ】

  • 自己破産をすると20万円以上の価値のある財産は差し押さえられてしまう。
  • 「積立型」の生命保険には解約返戻金がある。
  • 払戻金が20万円以上でも、「解約返戻金を20万円以下に抑える」「②介入権制度を使う」ことで解約されない場合がある。
  • 親が保険料を支払っている場合、「契約者=破産者」であれば返戻金は没収される。
  • 自己破産後に生命保険に再加入できる。

自己破産の手続きは複雑です。弁護士に相談しよう!

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