自己破産しても年金はもらえる?差し押さえの対象になる財産と基準

2018.01.17 更新

自己破産したら年金も差し押さえられて受給できなくなるの?

このページでは、

  • 自己破産した後も年金はもらえるのか
  • 自己破産後は年金保険料を支払う必要があるのか

について解説します。

年金の中でも、公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)は絶対に差し押さえられることはありません
自己破産を検討していて公的年金について気になる方は、弁護士事務所に相談してみましょう。

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自己破産後のデメリットは、年金の種類により異なります。

  • 公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)は絶対に差し押さえの対象にはならない。
  • 個人年金は差し押さえられてしまう。

知っておくべき自己破産のデメリット

また、滞納した年金保険料の支払い義務は自己破産してもなくなりません。

自己破産しても公的年金は絶対に差し押さえられない

自己破産すると、将来もらえるはずだった年金まで差し押さえられてしまうのでしょうか?

同時廃止の場合はどの財産も差し押さえられない

まず、自己破産のうち「同時廃止」になると財産は差し押さえられません
そのため、年金も手元に残ることになります。

同時廃止になるのは、破産者が持つ資産が、破産手続きに必要な費用より少ないと判断された場合です。
資産が20万円より多いか少ないかがおよその目安になります。

年金が差し押さえられるかどうかが問題となるのは、「管財事件」となった場合です。

そして実は、年金の種類によって差し押さえの対象は異なります
以下では年金の種類と、管財事件の際のデメリットの違いについて解説します。

年金には「公的年金」と「個人年金」の2種類ある

年金といっても、公的年金と個人年金の2種類あります。
そして、公的年金は差し押さえの対象にならず将来も支払いを受けられる一方、個人年金は差し押さえられてしまいます。

公的年金 国民年金、厚生年金、共済年金 絶対に差し押さえられない
個人年金 民間の生命保険会社などで加入している年金保険 一部差し押さえられる

公的年金が差し押さえられない理由

では、なぜ公的年金は自己破産しても支払われ続けるのでしょうか?

一般に、自己破産して管財事件になると、自分の財産に対する管理処分権(財産を扱う権利)はなくなってしまいます。

しかし、自己破産後も所持することが認められる財産が3種類あります。
それが「自由財産」というもので、以下の3つです。

  1. 新得財産:破産手続き開始決定後に手に入れた財産。
  2. 99万円以下の現金
  3. 差押禁止財産:法律で差し押さえを禁止された財産。生活費や生活必需品もこれにあたる。

公的年金が差し押さえられないのは、破産手続き開始決定以降にもらえる分は「新得財産」にあたり、かつ「差押禁止財産」にあたるからです。
法律で決まっているために、絶対に受給資格がなくなることはありません。

自己破産すると個人年金は差し押さえられる

個人年金が差し押さえられる理由

一方、個人年金が差し押さえの対象になるのはなぜでしょうか?

その理由は、個人年金は民間の生命保険会社など任意で加入するものなので、自由財産として法律で守られることがないからです。
管財事件の場合、個人年金は管財人が管理処分権を持つことになる「資産」として扱われ、差し押さえの対象になります。

ただし、個人年金も全額が差し押さえられ、受給がゼロになるというわけではありません
個人年金の受給額のうち4分の3については、差し押さえが禁止されています。

つまり、差し押さえの対象になる範囲は受け取った金額の4分の1までということになります。

年金保険料を受給している口座の凍結には注意

注意が必要なのは、個人年金の保険料を受給している銀行口座です。
年金の受け取りと銀行からのお金の借り入れが同じ口座になっている場合、口座が凍結されて年金が受け取れなくなる可能性があるからです。

自己破産をするときは必ず、銀行からの借金と年金受け取りの口座は分けるようにしましょう。

自己破産で年金保険料の支払い義務が免除されるわけではない

ここまでは、自己破産した場合の年金の受け取りに関する影響について説明しました。
では、破産者側からの年金保険料の支払いはどうなるのでしょうか?

結論としては、自己破産しても年金保険料の支払いは免除されません
年金保険料や税金は、「非免責債権」として免責許可(債務をチャラにできるという裁判所からの許可)がされず、自己破産しても支払い義務は残るからです。

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