自己破産に必要な期間は6か月|免責までの流れや費用も徹底解説

2018.02.08 更新

自己破産して借金から解放されるのにどれくらいかかるだろう?

その間も取り立てや督促は続くのかな?

自己破産の申立から手続が完了して借金がゼロになるまでの期間は、およそ3か月〜半年程度といわれています。

ただし、裁判所に申立をするまでに債権調査や書類作成など準備期間が約3か月程度必要ですので、たとえば今日から自己破産の手続を開始して、借金がゼロになるまでの期間は約6か月〜1年程度かかることになります

このページでは、自己破産の手続きの流れや費用について詳しく説明していきます。

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自己破産手続きの4ステップ -申し立て準備〜免責確定まで-

自己破産の手続きは大まかに分けると

  1. 準備期間
  2. 自己破産手続の申立て
  3. 免責手続の申立て
  4. 免責の確定

という流れで進行します。

STEP1 準備期間 約3か月〜4か月
法律相談・依頼 まずは専門家である弁護士・司法書士に相談。自己破産以外の選択肢も踏まえて、じっくり相談しましょう
受任通知 弁護士から債権者に「受任通知」を送付。この時点で、債権者からの請求や督促はストップします
必要書類作成 自己破産の申立書と関係書類を準備します。弁護士事務所への着手金はこの期間に支払います

続いて、自己破産の申し立てに移ります。

STEP2 自己破産の申立 約1週間〜1か月半
申立 裁判所に自己破産手続き開始の申立をします。この時点でクレジットカードを使用・発行すると、自己破産をすることをわかっていながら新たに借金をしたと見なされ、免責不許可になるため、実質作れません。
審尋 弁護士同席で裁判官との面接(審尋)が行われます。ここでは主に資産や負債額、借金の原因などの事情が聴かれます
破産手続開始の決定 審尋の結果、申立人が支払不能と裁判所が判断すれば、審尋日から数日以内に破産手続き開始の決定と同時廃止の決定がなされます。決定後は、職業・資格・居住の制限を受けることになります
官報に公告 官報に公告が掲載されます。また裁判所から債権者に通知されます

申し立てが終了すると、免責申立へうつります。

STEP3 免責申立 約2か月〜4か月
債権者等の意見聴取 債権者が裁判所に対して、免責についての意見書を提出する期間(約1か月)です
免責審尋 弁護士同席で裁判所に出頭し、裁判からの聴取を受けます。その内容は免責申立書の内容や債権者からの陳述書の確認です
免責許可決定 裁判所が、免責の不許可事由に該当しないと判断すれば、免責許可の決定をします。ごく稀に免責の不許可となった場合は、自己破産しても借金が免除されない事態になります。

以上の工程をへて、やっと免責許可がおります。

STEP4 免責許可の確定 (合計)約6か月〜1年
免責による復権 免責許可決定から約1か月後、借金が免除され、破産者から復権し、破産手続開始の決定時に受けた職業・資格・居住の制限が解除されます

自己破産の申立を弁護士に依頼すれば、「受任告知」という告知を債権者に行います。この時点で、借金の請求や督促が一旦ストップし、免責許可が確定した時点で、正式に借金が免除されることになります。

これは、自己破産の申立が同時廃止と判断された場合です。

特に財産がない人が同時廃止の対象となり、自己破産をする人の90%以上が対象となりますが、一定の財産がある方は管財事件になります

管財事件となる可能性があるのは?

 

残存価値の高い高級車や不動産を所有しているのであれば、管財事件になると考えておけばよいでしょう。

また、20万円を超える財産がある場合は管財事件になる可能性があります。

なお、「管財事件の中でも、財産の種類が少なく、迅速に手続きを進めることができるケース」は少数管財となります。

管財事件になると自己破産手続きの期間が半年〜1年以上に

管財事件となった場合は、「免責申立」の手続きに以下が追加されます。

  • 破産管財人を選任し、破産者の財産調査・処分
  • 債権者集会

管財事件では、破産手続開始の決定と同時に裁判所によって破産管財人が選出されます。選出された管財人はその後、破産財産の調査や売却による換金、債権者の数や債権額を調査します。

この情報を開示し、換金額を債権者に分配するのが債権者集会です。債権者集会には裁判官、破産管財人、破産申立代理人弁護士、債務者、債権者(出席しない場合が多い)が出席し、破産管財人が財産や負債状況を説明し、免責についての意見を述べます。

これらに3か月〜半年間かかるため、同時廃止の場合が約6か月〜1年程度に対して、管財事件の場合は9か月〜1年6か月要することになります。

自己破産手続きにかかる費用は?

自己破産手続きが同時廃止と管財事件のどちらかに分かれることによって、かかる費用も異なります。

費用がいくらかかるのか、しっかりと確認しておきましょう。

費用名 裁判所費用 弁護士費用 引継予納金 合計
同時廃止 2万円程度 20万~30万円程度 なし 22〜32万円程度
少数管財事件 3万円程度 30万円〜60万円程度 20〜30万円程度 33〜93万円程度
管財事件 3万円程度 50〜80万円程度 30〜50万円程度 83〜133万円程度

引継予納金とは管財人の報酬費用で、上表の金額は、あくまでも一般的な目安です。個人信用情報機関登録情報は審査部門に所属している社員が、審査のために利用するという場合でないと参照はできません。

裁判所の費用としては、

  • 自己破産の申立手数料
  • 免責の申立手数料
  • 予納金
  • 予納郵券(郵便切手)代金

があります。

債権者の数が多ければ、郵便切手代も増えてしまいます。

また、大きく変動する可能性があるのが引継予納金です。

引継予約金は破産者の財産状況など、事件の性質や裁判所による違いがあります。

東京地裁(東京地方裁判所)で管財事件になった場合の引継予納金は、最低でも50万円が必要です。

ただし、多重債務者のほとんどのケースが、弁護士が代理すれば少額管財となっています。

弁護士に依頼せず自力で手続きすれば安くなる?

日本弁護士連合会の発表によると、8割以上が弁護士に依頼して自己破産の申立を行っていますが、自力で自己破産の手続きを行うことも可能です。

弁護士に依頼するメリットとしては、

  • 書類等の作成がスムーズで、免責許可までの期間が短くできる
  • 書類手続きに不備もなく、免責不許可になることが少ない
  • 弁護士に依頼した時点(正確には受任告知をした時点)で、債権者からの請求や督促がストップする
  • 裁判官からの審尋に対応してくれる

などが挙げられます。

免許不許可になるとせっかく自己破産しても借金がゼロにならないという最悪の状況に陥りかねません。また、自己破産以外の解決方法も提案してくれるので、やはり弁護士に相談する方が安全でしょう。

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