自己破産すると保証人にどんな影響が…迷惑をかけない解決方法はある?

2018.08.14 更新

自己破産すると保証人に迷惑がかかるんだろうか・・・?
自己破産した人でも賃貸契約の保証人になれるの?

結論からいうと、自己破産をして残った借金はすべて保証人や連帯保証人が、一括で支払うことになります

このページでは、

  • 自己破産をした場合、保証人にどんな影響が及ぶのか
  • 影響の少ない他の解決方法
  • 保証人がとるべき対処法

について解説します。

保証人への悪影響を考えて借金を放っておいても、何の解決にもなりません。 借金問題を何とかするために、まずは気軽に弁護士事務所に相談してみましょう。

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保証人への影響を抑えるなら自己破産よりも任意整理特定調停

自己破産をすると保証人・連帯保証人に借金の一括請求がいきます。
残念ながら、借金を債務整理して絶対に保証人へ影響がないというものはありません。

しかし、自己破産よりも任意整理や特定調停という債務整理の方法であれば保証人への影響を抑えられるでしょう。 「自己破産(債務整理)による保証人への影響が心配」という方は、借金解決のプロである弁護士事務所の無料相談を利用して、保証人への不安と借金を解決しましょう。

自己破産した場合の保証人への影響

自己破産は借金やローンなど、すべての返済をゼロにできる借金の解決には非常に有効な手段です。
しかし、保証人のいる借金を自己破産する場合は注意が必要です。

まずは自分が自己破産をした場合、借金やローンの保証人にはどのような影響があるのか見ていきましょう。

自己破産すると保証人・連帯保証人が一括請求される

あなたが自己破産をすると、その借金の支払義務は保証人や連帯保証人に移ります。

債権者の立場からすると「実際にお金を貸していた人との契約は自己破産の効力で解消されたけど、保証人との契約は残っている」ということになります。

また、自己破産と同時に債権者に対する「期限の利益(分割で支払うことができる利益)」を放棄することになります。そのため、保証人は残った借金すべて一括請求されてしまうことになるのです。

結果として、一括返済を請求された保証人も自己破産するというケースも数多くあります。

自己破産をすることで、保証人や連帯保証人に対しては多大な迷惑をかけることになります。ですので、自己破産すると決めたら、そのことを保証人や連帯保証人には、事前に誠意をもって説明するようにしてください。

妻や親など家族が保証人の場合

たとえば自分の妻が家のローンの保証人だった場合、返済義務が妻に移ってしまいます。

夫が支払えず自己破産までした借金を、妻が一括で支払うことが可能かというと、ほとんど無理でしょう。しかも離婚をしたとしても、妻の保証人としての義務は解除されません。
ですので、家族で保証人をつけている場合は、保証人も含めて自己破産するというケースが非常に多いです。

保証人に迷惑をかけずに借金の問題を解決する方法は?

保証人にまったく迷惑をかけずに自己破産をする方法はありません

自己破産をしてしまうと債務者本人は支払いを免除されますが、保証人や連帯保証人には返済義務が残ってしまいます。

これを避けるためには「任意整理」を選択するという方法があります。

任意整理とは

債権者(お金を貸している人)と交渉して返済条件の変更や借金額の減額などをする手続き。

ただし任意整理をする際には注意点があります。

基本的に保証人や連帯保証人を除いて自分だけで任意整理を行うと、和解が成立しても債権者は和解内容とは関係なく保証人に引き続き請求することができます。

これでは保証人に迷惑がかかるので、弁護士に依頼して委任状を作成し、連帯保証人も同時に代理依頼をしましょう。こうすれば保証人が代わりに請求されることもありません。ちなみに弁護士費用などもそれほど変わりません。

自己破産と任意整理いずれの場合も、保証人としっかり話し合い、理解を得てから手続きをしましょう。
また、トラブルを避けるためにも弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

自己破産をした人でも賃貸契約の保証人になれる?

自己破産を過去にした人でも、たとえば自分の親や子ども、家族が賃貸契約を結ぶときに保証人になることはできるのでしょうか?

自己破産して事故情報が信用情報機関に記録されていても、賃貸契約の保証人になることはできます。
理由としては、賃貸住宅契約では保証人を審査する際に信用情報機関の情報は参照されないからです。

ただし、キャッシングやクレジットカード・住宅ローンなどの保証人になることはできません。お金を貸し出す金融機関は、信用情報機関の情報が参照されるからです。

「保証人以外の項目に関して、自己破産後の生活への影響があるか」を見てみる

自己破産後の一括請求から逃れるために保証人はどうすればいい?

では、自分が自己破産した人の保証人になっていた場合はどのように対処すればいいのでしょうか。

自己破産する人の多くは、多額の借金額になっています。それを一括で支払うのは容易ではありません。

少しでもその負担を減らすためにはどのような方法について紹介していきます。

保証人・連帯保証人の権利を行使する

借金の保証人は、「保証人」と「連帯保証人」の2種類あります。

自己破産した場合、保証人であっても連帯保証人であっても支払い義務が移ることには変わりません。

しかし、行使できる権利は異なります。保証人と連帯保証人の違いについて解説しましょう。

保証人には2種類ある。通常の保証人と連帯保証人

「保証人」と言っても、通常の「保証人」と「連帯保証人」では自己破産による影響が違います。

借金の返済義務持っている
権利と利益
通常の保証人 債務者がどうしても返済できない時だけ、代わりに支払い義務を負う催告の抗弁権
検索の抗弁権
求償権
※分別の利益
連帯保証人 債務者と同様の支払い義務を負う求償権のみ

保証人と連帯保証人では連帯保証人の方が責任が重くなります。しかし自己破産する以上、「どうしても返済できない」状態となるため、保証人でも連帯保証人でも同じように一括請求されてしまいます。

保証人・連帯保証人が行使できる「求償権」

求償権とは、保証人や連帯保証人が主債務者の代わりに借金を返済した場合、返済した額を主債務者から返還してもらえる権利です。
ただし自己破産をすると求償権はなくなってしまいます。

とはいえ多重債務者であれば、自己破産後、保証人に支払ってもらった分だけを、求償権を行使して返済を続けていくという選択肢はあります。

保証人だけが行使できる3つの権利

保証人には債権者からの請求を免れる3つの権利があります。

催告の抗弁権 この権利は債権者が保証人に返済を迫ったときに、先に債務者本人に請求するように求める権利。
検索の抗弁権 債権者が債務者本人に支払い能力がないと判断して保証人に請求した場合、債務者の財産を差し押さえるよう請求できる権利。
資産は不動産だけではなく、車や、貯金、債券など金銭に変えられるものであれば構わない。
求償権 保証人が債権者の請求に応じて支払いをした場合、その金額を債務者本人に請求できる権利。

極端な話ですが、債権者から一括請求を迫られた際、保証人はこれらの権利を行使して「もう1人連帯保証人がいるのでそちらに請求してください」と連帯保証人に請求してもらうことが可能です。

しかし、連帯保証人にはその権利がないため、結果、連帯保証人だけが支払うハメになります。

一括返済できないときは任意整理して分割で返済

これらの権利を行使したところで、保証人や連帯保証人が借金の一括返済から逃れられる可能性は決して高くありません。

そのため現実的な方法としては、任意整理により債権者と交渉して、返済額を分割できないか相談することがベストな方法といえるでしょう。

家族や友達の保証人になっていて相手が自己破産した場合は、まずは弁護士に相談してみましょう。
任意整理に詳しい弁護士が、あなたの収入などの状況にぴったりな返済方法を一緒に考えてくれるはずです。

トラブルを避けるために|事前に保証人や弁護士に相談を

自己破産をすると保証人や連帯保証人になってくれた人を追い込むようなことになってしまいます。

「保証人に迷惑がかかるから自己破産できない…」と躊躇してしまっては、借金は膨れ上がっていくだけで何の解決にもなりません。何らかの手は打つ必要があります。

自己破産は、保証人にどんな迷惑がかかるのかも知った上で決断しましょう。そして決断したなら、保証人には事前に説明するようにしてください。

場合によっては、あなたの自己破産と保証人の任意整理を一緒に行うこともあります。自己破産すると必ず保証人に迷惑がかかる以上は、早い段階で説明し、事後対策を話し合っておくことが、あなたにできる最大限の誠意です。

そして自分だけでなく、保証人や連帯保証人にとってもベストな方法を見つけるために、法律のプロである弁護士に相談しましょう。

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